GMOがサイバー攻撃情報に異例の1.5億円懸賞金、AI時代の新防衛策となるのか:1週間を凝縮! 今週の製造業ニュース
2026年10月26〜30日に公開された記事の中から、MONOist編集部が厳選した今週の注目ニュースをお届けします。
サイバー攻撃や不正アクセスによる被害報告が後を絶ちません。インターネットインフラ事業などを展開するGMOインターネットグループは2026年10月21日、連結子会社が提供する「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセス被害を発表しました。
同社によると、10月19日に顧客からの問い合わせを受けて調査を開始し、翌20日に一部のサーバ環境に第三者による不正プログラムが設置されていることを確認しました。サーバ内に保存されていた取引口座のログイン情報等が第三者に取得され、不正利用された可能性があるとしています。
事態を受け、同社は20日に新規申し込みなどを停止し、21日午前4時からは被害拡大を防ぐため全プランのサーバを順次停止。また、顧客に対して一律5000円のお見舞金や、公開が確認された情報の区分に応じた最大300万円の特別お見舞金の支払いを決定するなどの対応を進めています。
今回の対応において特徴的なのは、犯人の特定/検挙と事件の解明につながる有力な情報を募るため、総額100万米ドル(参考換算額:約1億5000万円)を報奨金の上限とした「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」を同社が創設したことです。海外(特に米国)では、政府が国費を投じてハッカーに巨額の懸賞金をかける手法は例がありますが、民間企業がこれほどの懸賞金を独自にかけることはグローバルでもまれです。
専用窓口には多くの情報が寄せられており、30日18時時点で累計428件が寄せられたとのことです。また、29日の発表では、GMOグループのホワイトハッカー(善良ハッカー)チームが、独自調査を通じて犯人特定につながると考えられる有力な情報を入手し、警察と関係各所へ提出したことを明らかにしました。
近年、世界的にサイバー攻撃や不正アクセスの件数が増加し続けている背景には、AI(人工知能)技術の進化が大きくかかわっていると指摘されています。AIの普及により、攻撃者はより高度なマルウェアの開発やシステムの脆弱(ぜいじゃく)性探索を、これまで以上に自動的かつ低コストで実行できるようになったからです。
こうした新たな脅威に対抗するため、今後企業がセキュリティ対策の一環として懸賞金を提示する動きは増えるのでしょうか。反対に、技術がさらに発展すれば、自律的に異常を検知し攻撃者の痕跡をたどるAIモデルが出てくる可能性もあります。AI対AIのサイバー攻防戦が現実になる日も近いのかもしれません。
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