パナソニック エナジーが高出力電池と蓄電システムで推進するAIインフラ戦略とは:パナソニック エナジーの次世代AIインフラ戦略(2/3 ページ)
「BATTERY JAPAN【秋】〜第21回[国際]二次電池展〜」の基調講演にパナソニック エナジー CTOの渡邊庄一郎氏が登壇。同氏は、気候変動対応や需要が高まるAIデータセンター動向などのエネルギー環境の変化を背景に、同社が電池セルの進化や電源システム、脱炭素の領域などでどのような取り組みを進めているのかについて説明した。
パナソニック エナジーは「二歩先を行く提案」でDC向け事業を展開
パナソニック エナジーはアプリケーションのニーズに合わせたさまざまなリチウムイオン電池を提供し続け、電池容量は事業初期と比較すると3倍にまで進化させてきた。直近では、データセンター向けに提供している分散型BBU(Battery Backup Unit)が好調であり、売り上げを大きく伸ばしている。
渡邊氏は「データセンターでは重要なデータを多く扱っているため、データセンター用BBUでは極めて高い信頼性と安全性が求められる。高温環境下でも安定して電力を供給するためには、限られたスペース内で高効率なレイアウトと熱/安全のマネジメントを成し遂げなければならない」と強調する。
パナソニック エナジーは10年以上前からデータセンター向けに分散型BBUを展開しており、顧客の困りごとに対して、“二歩先を行く提案”を行っている。サーバの進化に合わせて、電源特性と電池特性を最適に両立させ、常に新しい機能を付加価値として提供し続けている部分に強みを持っている。
「事業が始まった当初は確実なバックアップを目的としてBBUを展開していたが、生成AIの普及によってデータセンターのピーク電力を削減したいという要望が生まれた。この部分に対して、電力ピークを抑制可能なBBUを展開している。今後は電力の負荷変動によるシャットダウンを回避するために、ラックレベルで電力を補償可能なスーパーキャパシターを開発/提供しようとしている」(渡邊氏)
パナソニック エナジーは技術進化を電池容量と電池出力に活用
パナソニック エナジーは、2015年以降に電池起因のリコールを出さずに、優れた冗長性と安全性を兼ね備えた累計生産数200億セル超の車載用リチウムイオン電池を提供し、10年以上の実績を持つデータセンター向けの分散型BBUを展開するなど、安全技術に裏付けられたモノづくりを推進している。
データセンター向けの取り組みを進めるのに当たり、パナソニック エナジーは高出力な電池セルの開発に取り組んでいる。電池の出力は抵抗値と電流密度で決まることを考慮し、電極を薄く/長くすることで面積を広く確保するというアプローチにより、高出力電池セルを開発している。
パナソニック エナジーは体積エネルギー密度が高い、高容量電池セルに強みを持っているが、この開発技術を設計の組み合わせや変更によって出力密度が高い電池セルの開発にも応用できる。同社は顧客のニーズに合わせて「出力」と「容量」の両方に電池開発技術を活用し、電池セル性能を進化させている。
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![パナソニック エナジーのリチウムイオン電池の進化[クリックで拡大] 出所:パナソニック エナジー](https://image.itmedia.co.jp/mn/articles/2610/06/rtsubota_20260909nijipanaene_6_w590.jpg)


