AIで2D図面を3D CADモデル化、アセンブリからバラシ図面の作成も:メカ設計ニュース
ホルスAIは、2D図面からの3D CADモデル生成や3Dアセンブリからのバラシ図面作成を行うWebサービス「Zumen AI」の先行提供を開始した。AIでCAD作業を効率化し、後工程への移行を早める。
ホルスAIは2026年9月3日、2D図面から3D CADモデルを作成し、3Dアセンブリデータから部品ごとの2D図面(バラシ図面)を作成するWebサービス「Zumen AI」の先行提供を開始したと発表した。
先行提供の利用希望企業から申し込みを受け付け、内容確認後にアカウントを順次発行する。
製造業では、過去の設計資産や取引先から受け取った図面が紙やPDF、DXFなどの2Dデータとして蓄積されている一方、案件や製造工程に応じて3D CADデータが必要になるケースがある。設計者が2D図面から形状や寸法を読み取り、一から3Dモデルを作成するには多くの作業時間を要する。
また、3Dアセンブリから製造や部品手配に用いるバラシ図面を作成する際にも、構成部品ごとの図面化やビューの配置、寸法の記入、図枠の調整などに時間を要し、その後の加工先への見積依頼や発注、製造着手が遅れる要因となる。
「Zumen AI」の特長
Zumen AIは、AI(人工知能)を活用して3Dモデリングとバラシ図面作成を支援するサービスだ。
3Dモデリング機能
3Dモデリング機能では、紙図面をデータ化したものや2D CAD図面データをZumen AIにアップロードすると、AIが図面を基に部品の3Dモデルを生成する。生成後に形状や寸法を変更したい場合は、AIへ追加の指示を入力してモデルを修正することも可能だ。
作成した3Dモデルは、汎用(はんよう)的な3Dデータ形式であるSTEPファイルまたはSTLファイルとしてすぐにダウンロードできる。また、既存のCADソフト上で形状や寸法を確認、修正したい場合には、フィーチャー履歴付きのネイティブCADファイルも選択できるという。
ネイティブCADファイルは依頼後、最大1営業日以内にダウンロード可能となる。対応CADソフトは「SOLIDWORKS(*.sldprt)」「Fusion(*.f3d)」「Inventor(*.ipt)」で、その他のCADソフトへの対応も順次拡大する予定だ。
図面バラシ機能
図面バラシ機能では、STEP形式の3Dアセンブリデータをアップロードすると、AIがアセンブリを構成する部品ごとのバラシ図面を作成する。利用者は部品の3Dモデルを確認しながら、生成された2D図面を編集できる。
自社で使用している図枠をテンプレートとして設定し、作成する図面へ反映することも可能だ。作成した図面はPDF形式またはDXF形式ですぐにダウンロードできる。
従量制の料金体系、CADアドイン提供や個別カスタマイズも
Zumen AIは、利用量に応じてクレジットを消費する従量制の料金体系を採用する。
1クレジット当たり100円(税別)で、3Dモデリングでは1部品につき10クレジット、バラシ図面作成では1図面につき1クレジットを消費する。クレジットは1クレジット単位で追加購入できる。なお、先行提供期間中は、アカウント発行時に50クレジットを無償で付与するという。
ホルスAIは、Zumen AIの機能を普段利用しているCADソフト内から使用するためのアドインの提供や、企業ごとの業務フロー/要件に合わせた個別カスタマイズも受け付ける。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
3Dモデルから2D図面を数分で自動生成、個社の製図ルールにも対応
WOGOは、機械設計向けAI自動製図ソフトウェア「Hacadly 2D自動製図」の先行提供を開始した。3Dモデルから寸法、公差、注記、表題欄を含む2D図面を1図面当たり数分で自動生成でき、各社固有の製図ルールにも対応する。
AIエージェントでCADやCAMを連携、製造プロセス自動化へ
データ・デザインは、製造現場向けのAIエージェント活用に関する研究開発と実証実験を開始した。CADやCAMなどのツールを連携させ、設計から品質管理までの業務プロセスの自動化と効率化を目指す。
図面AIに「動かせる3Dモデル」の生成機能、関節や可動域を自動認識
renueは、2D図面から3D CADモデルを生成するAI「Drawing Agent」に、関節や可動域を読み取り、動かせる3Dモデルを生成する新機能「可動アセンブリ」を追加した。生成したモデルをAIが動かし、接合部の離れや回転中心のずれなども検証する。
3D CADから組立工程/手順書を作成、設計と製造をつなぐAI活用機能
Sceneは、製造業向け統合ワークスペース「Scene Workspace」に、3D CADデータから組立工程や組立手順書を作成するAI活用機能をβ機能として搭載した。デンソーの工機部と共同開発したもので、設計、生産技術、製造の連携を1つの基盤でつなぐ。
Scene、3D CADからM-BOMや組立手順書をAIが自動作成する「3D Docs AI」を披露
Sceneは「第38回 ものづくり ワールド[東京]」の構成展の1つである、「第38回 設計・製造ソリューション展[東京]」において、AI(人工知能)を活用し、3D CADデータから組立工程(M-BOM)と組立手順書を作成可能な新機能「3D Docs AI」を披露した
CAD連携AIで設計レビュー工数を最大40%削減、検図や見積作成も自動化
Archaicは、製造業の設計業務を自動化するAIソリューションの販売を開始した。SOLIDWORKSなどのCADと直接連携し、確認作業や検図、見積作成を自動化して、設計者の工数削減を支援する。


