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酸化物光触媒の性能を制限する要因の判別手法を開発研究開発の最前線

北陸先端科学技術大学院大学は、さまざまな酸化物光触媒の性能を左右する「ボトルネック」を判別する、新たな速度論的評価法を開発した。大規模材料探索と速度論解析を組み合わせ、光触媒材料の性能を制限する要因を明らかにした。

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 北陸先端科学技術大学院大学は2026年8月18日、さまざまな酸化物光触媒の性能を左右する「ボトルネック」を判別する、新たな速度論的評価法を開発したと発表した。大規模材料探索と速度論解析を組み合わせ、光触媒材料の性能を制限する要因を明らかにした。東京科学大学、東京理科大学との共同研究による成果となる。

大規模探索と速度論解析を組み合わせた光触媒材料の評価フロー
大規模探索と速度論解析を組み合わせた光触媒材料の評価フロー[クリックで拡大] 出所:北陸先端科学技術大学院大学

 研究では、材料データベースの約8万種類の酸化物材料から選んだ100組成を異なる温度条件で合成し、計200試料を作製。ハイスループット評価系で一斉評価したところ、特に銀(Ag)やマンガン(Mn)を含む酸化物で有望な材料が多いことが分かった。

 これらの有望材料を温度と光強度を変えて測定し、電荷供給と界面電荷移動のどちらが光触媒性能を制限しているかを解析した。研究チームが提案した新指標「温度依存性が現れ始める光強度(OITD:Onset Intensity for Temperature Dependence)」を用いて解析した結果、見かけの反応速度が同程度の材料でも、表面へ十分な電荷を供給できない材料と供給された電荷を表面反応に十分利用できない材料が存在することを明かにした。

 また、銀とマンガン(Mn)やバナジウム(V)などの遷移金属を組み合わせた材料では、電荷を表面へ供給する能力が高い傾向が見られた。一方、スカンジウム(Sc)やイットリウム(Y)を含む材料は、電荷供給が性能の制限要因になりやすいことが分かった。

 今回の成果から、候補材料から高性能な光触媒を効率的に探索できるようになった。また、光の強さと温度への応答から、材料ごとに電荷供給と界面電荷移動のどちらを改善すべきかを判断できる、新たな光触媒設計指針を示した。

 研究チームは今後、開発した評価手法を多様な材料群や反応系へ展開し、次世代の高性能光触媒の開発につなげる予定だ。

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