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「Stratix」と「Cyclone」を投入したAlteraはFPGAベンダーとして黄金期へプログラマブルロジック本紀(14)(1/3 ページ)

FPGAに代表されるプログラマブルロジックICの歴史をたどる本連載。第14回は、第13回に引き続き2000年代前半のAlteraについて紹介する。同社を代表するFPGA製品「Stratix」と「Cyclone」の投入により、FPGAベンダーとして黄金期を迎えることになる。

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 前回に引き続き、2000年代前半のAlteraについて紹介したい。

⇒連載「プログラマブルロジック本紀」バックナンバー

2002年にStratixとCycloneを発表

 2002年2月、AlteraはStratixをまずアナウンス(Webアーカイブを参照)。次いで同年9月にはCycloneをアナウンスする(Webアーカイブを参照)。

 このStratixとCycloneの特徴として、内部アーキテクチャを統合したことが挙げられる。図1はStratixとCycloneのLE(Logic Element)の構造を比較したものだが、ご覧の通り全く同じである。

図1
図1 左はStratix Device Handbook(2003年6月)、右はCyclone Device Handbook(2003年10月)からの抜粋[クリックで拡大] 出所:Altera

 もっとも同じなのはLEの構造のみであり、全体の構成は全く異なる(図2)。

図2
図2 左はStratix系全般の構造。右はEP1C12(12K LE)の構成。10 LEで1 LABだから、この構成だと1206 LABが搭載されている格好になる[クリックで拡大] 出所:Altera

 CycloneはLEとM4K RAM Blockのみの構成だが、Stratixはこれに加えてM512 RAM BlockとM-RAM Block、それとDSP Blockが追加されている。LABの構造も若干変更されており(図3)、Cycloneの方はRow/Columnのインターコネクトが1組ずつで、そこにLocal Interconnectと接続するだけ(厳密にはRowインターコネクトにはLEから直接接続も可能だが、まぁこれはStratixも同じ)なのに対し、StratixではそもそもRow/Columnのインターコネクトが3種類用意されているのが分かる。

図3
図3 ちなみにStratixの方はこの3組のRow/Columnインターコネクトの幅と速度はプログラミングで変更可能である[クリックで拡大] 出所:Altera

 そんなわけで規模感は大分異なるのだが、後方互換性というか、Cycloneで動くデザインはそのままStratixに持っていく(もちろん再ビルドは必要だが)ことが可能になった。表1、2がCycloneおよびStratixとして提供されたラインアップであり、CycloneのEP1C12/EP1C20とStratixのEP1S10/EP1S20がちょうどクロスオーバーするような構成になっている。

EP1C3 EP1C4 EP1C6 EP1C12 EP1C20
LEs 2,910 4,000 5,980 12,060 20,060
M4K RAM blocks
(128×36bits)
13 17 20 52 64
Total RAM bits 59,904 78,336 92,160 239,616 294,912
PLLs 1 2 2 2 2
Max user I/O pins 104 301 185 249 301
表1 Cycloneのラインアップと仕様

EP1S10 EP1S20 EP1S25 EP1S30 EP1S40 EP1S60 EP1S80
LEs 10,570 18,460 25,660 32,470 41,250 57,120 79,040
M512 RAM blocks
(32×18bits)
94 194 224 295 384 574 767
M4K RAM blocks
(128×36bits)
60 82 138 171 183 292 364
M-RAM blocks
(4K×144bits)
1 2 2 4 4 6 9
Total RAM bits 920,448 1,669,248 1,944,576 3,317,184 3,423,744 5,215,104 7,427,520
DSP blocks 6 10 10 12 14 18 22
Embedded multipliers 48 80 80 96 112 144 176
PLLs 6 6 6 10 12 12 12
Max user I/O pins 426 586 706 726 822 1,022 1,238
表2 Stratixのラインアップと仕様

 20K LE以下で、かつ内蔵メモリが300Kビット未満でよければCyclone、これを超えるLEやメモリが必要、あるいはDSPが必要ということであればStratixという使い分けができるようになったわけだ。面白いのは、Stratixの方にはHard Copy Programが提供されており、必要なら低価格で量産出荷を可能にするオプションがあるが、Cycloneの方はこれがないことだ。ちなみに、Stratixの最初の出荷製品はEP1S25で、これが125.00米ドル(量産価格)なのに対し、Cycloneの方はローエンドのEP1C3が7.00米ドルないし4.00米ドル(前者が5万個発注時、後者が25万個発注時の価格)。より高機能のEP1C20でも、それぞれ60.00米ドル/40.00米ドルとかなりお手頃価格ではある。

 ちなみに、EP1C3ですら独自プロセッサコアであるNiosを2つ動かすことが可能であり、それもあってプレスリリースでは「50DMIPSの性能を持つプロセッサが1個当たり2.00米ドル未満で利用できる」という、面白い表現になっていた。Niosは1400LE未満で実装できるので、EP1C3でもギリギリ2つ実装できる(ただし他のロジックを組み込む余地はほとんどない)からうそではないのだが、あまり現実的ではない気もする。

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