自動運転技術に進展の兆し? 政府も戦略投資、ティアフォーの新SoC開発とは:1週間を凝縮! 今週の製造業ニュース
2026年8月17〜21日に公開された記事の中から、MONOist編集部が厳選した今週のニュースをお届けします。
自動運転技術の実用化に向けた動きが、新たなフェーズを迎えています。
政府が策定した「日本成長戦略」の戦略17分野において、デジタル・サイバーセキュリティ分野の柱として「自動運転技術」が位置付けられました。2040年度までの同分野への投資額は8.2兆円と試算され、その経済波及効果は187.3兆円に上るなど、国を挙げた巨大な成長市場として期待を集めています。
こうした背景の中、自動運転OS「Autoware」を主導するティアフォーは2026年8月14日、JST(科学技術振興機構)の「次世代エッジAI半導体研究開発事業」への参画を発表しました。ティアフォーは将来的なレベル4自動運転を実現するため、電力制約やリアルタイム性、安全性をクリアし、かつハードウェアに依存しない「ソフトウェア定義型システムオンチップ(SoC)」の独自開発とオープンソース化を目指す方針です。
電力効率や、ソフトウェア主導による設計はもちろんのこと、人命に関わる自動運転では「AIがなぜその判断をしたか」という透明性が不可欠です。チップの設計情報やツールチェーンを公開し、ブラックボックス化を防ぐとともに、メーカーらが改良/再利用できるエコシステムを築くとのことです。また、AIモデル動かす変換処理において、生じた誤差や数値の整合性を数学的に検証できる仕組みを構築。処理の正当性を追跡可能にし、レベル4に求められる信頼性を担保するというものです。
この自動運転AIのブラックボックス化を防ぐアプローチは、Waymo オンボードソフトウェア担当副社長で、自動運転技術「Waymo Driver」の責任者を務めるシュリカンス・ティルマライ氏も「単一の生成AIモデルに全てを委ねるE2E(エンドツーエンド)方式には、危険なブラックボックスが生じる問題がある。万が一問題が発生した際、AIがなぜその判断をしたのかを検証/説明できないからだ。説明不能な1つのブラックボックスに全てを委ねるべきではない」と警鐘を鳴らしています。AIの推論だけでなく、ルールベースの安全ガードレールや独立した検証機構を組み合わせることの重要性を主張しました。
これら官民による取り組みの進展が、今後の自動運転市場や関連産業をどう変えていくのか、大きな注目が集まっています。
Waymoが自動運転AI戦略を解説、単一AIモデルのE2E方式について言及
米国で自動運転車によるモビリティサービスを展開するWaymo(ウェイモ)が、2009年スタートの「Google Self-Driving Car Project」から開発を積み重ねてきた自動運転技術に基づく同社のAI戦略について説明した。(2026年8月20日公開)
ティアフォーとAstemo、自動運転向けAI開発基盤を共同構築
ティアフォーはAstemoと、自動運転向けAI開発基盤の共同開発で合意した。E2E型自動運転AIの継続的な開発/改善を可能にするプラットフォームを構築し、2030年頃の実用化を目指す。(2026年8月19日公開)続きを読む
NVIDIA、自動運転車向けオープンAIモデルを商用利用可能に
NVIDIAは、自動運転車向けオープンAIモデル「Alpamayo 2 Super」の商用利用を可能にし、自動車メーカーやサプライヤーが独自データを用いた開発や展開を行える環境を整えた。(2026年8月18日公開)続きを読む
絶好調のスズキなど4社、2026年上期日系自動車生産
日系自動車メーカーの2026年上期(1〜6月)の自動車生産は、中東情勢の緊迫化や中国の競争激化など外部環境の変化に大きく左右された。(2026年8月20日公開)続きを読む
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