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機械設計者が思わず「簡単に言うなや!」と身構える要求6選【前編】設備設計現場のあるあるトラブルとその解決策(16)(3/3 ページ)

連載「設備設計現場のあるあるトラブルとその解決策」では、設備設計の現場でよくあるトラブル事例などを取り上げ、その解決アプローチを解説する。連載第16回は、機械設計者が思わず「簡単に言うなや!」と身構えてしまう要求6選の前編として、「レイアウト変更」「からくりを使った低コスト化」「左右対称の装置」の3つを取り上げる。

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事例(3):左右対称にするだけでしょ?

 お客さまから依頼いただく装置の中には、「構造自体はほとんど同じで、左右が鏡写しになっている装置を1台ずつ」というものもあります。既存装置のリピート品や、2号機扱いとなるものが多いです。

 このような場合によくあるのが、エンドユーザーから「左右対称にするだけだから、設計費はほとんどかからないよね?」と言われたり、設計に詳しくない営業担当者が「左右対称にするだけですから、設計費の分だけ価格を下げられます!」と言ってしまったりするケースです。

 確かに、単に3Dモデルを左右対称にするだけであれば、CADのコマンド一発で済みます。ですが、設計工数がゼロになることはほぼありません。

 その最大の理由は、「左右対称にするだけで解決できるものは限られているから」です。

 左右対称にできない代表的なものが購入部品です。モーター、シリンダー、ロボット、センサー、その他の制御機器などは、いくらCAD上のコマンドで左右対称にしても、現物として左右違いの型番が存在しない限り、絵に描いた餅でしかありません。

 さらに、このような左右対称にできない部品があることで、次のような問題が発生します。

  • 購入部品を取り付ける部品は、外形を対称にできても、取り付け穴の配置は対称にできない
  • 左右対称にしたことで、配線の取り出し方向や配管ポートの位置との関係から、配線/配管を通せなくなったり、周辺部品と干渉したりする

 このような問題が発覚することは、設備設計の現場では非常に“あるある”の話です。

 また、左右対称にしたことで、「右利きの人にとってはかなり扱いづらくなってしまった」というケースもしばしばあります。

CAD上では簡単な左右対称の対応も実は……
図3 CAD上では簡単な左右対称の対応も実は……[クリックで拡大]

 元の設計を流用できるため、設計工数が少なく済む傾向にあることは確かです。ただ、実際には、左右対称にできない部分の確認や再設計など、必要な設計工数がかかることも、ぜひ認識しておきたいところです。 (次回へ続く)

⇒連載バックナンバーはこちら

筆者プロフィール:

りびぃ

りびぃ
ものづくりのススメ」サイト運営者

2015年、大手設備メーカーの機械設計職に従事。2020年にベンチャーの設備メーカーで機械設計職に従事するとともに、同年から副業として機械設計のための学習ブログ「ものづくりのススメ」の運営をスタートさせる。2022年から機械設計会社で設計職を担当している。

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