排出量算定データの前処理業務を削減する連携サービスの提供を開始:脱炭素
セイコーソリューションズとアスエネは、サプライチェーン全体の排出量算定と可視化を効率化する連携サービスの提供を開始した。データ整備の負担を軽減し、企業の脱炭素経営における情報開示を支援する。
セイコーソリューションズは2026年6月24日、アスエネと連携し、独自の「Scope3排出量算定ツール」とアスエネのサステナビリティAI(人工知能)プラットフォーム「ASUENE」を組み合わせた連携サービスの提供を開始すると発表した。複数のシステムから収集したデータを効率的に処理し、サプライチェーン全体の排出量算定にかかる実務負荷を低減する。
本サービスは、企業が保有する購買や調達のデータを、Scope3排出量算定ツールによって整理および分類し、ASUENEへデータ連携する。特定のシステム環境に限定されず、従来は手作業で行われていた購入品目のカテゴリー分類や排出原単位のひも付けといった前処理業務を大幅に削減できる。算定結果はそのままASUENEで活用可能だ。
Scope3排出量算定ツールは、AIを活用して排出原単位の選定や分類を自動化し、専門知識に依存しない運用を可能にする。一方のASUENEは、Scope1からScope3までの可視化や分析、各種規制への開示対応を含めたコンサルティングを一体で提供する。両社は相互にサービスを提案し提供する支援体制を構築し、Scope3排出量の算定から削減施策の立案までを一気通貫でサポートしていく。
近年、サステナビリティ基準委員会による開示基準の整備などを背景に、サプライチェーン全体を対象としたScope3排出量の算定と開示が強く求められている。しかし、企業では複数の業務システムからデータを収集して整理する必要があり、データ形式の違いや排出原単位とのひも付けに多くの工数を要する業務の属人化が課題となっていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
製造業で進むCO2排出量算定の要請 脱炭素ルール化の潮流とその影響
本連載ではソフトウェア開発/運用でのCO2排出量見える化と、製造業における取り組みのポイントや算定における留意点を3回にわたり解説する。第1回となる今回は、そもそも製造業がなぜCO2排出量算定へ取り組まなければならないのかを解説しよう。
2022年度の温室効果ガス排出量、日本製鉄やJFEスチールなど製鉄産業が上位に
経済産業省と環境省は、「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づく、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」において、事業者から報告のあった2022年度の温室効果ガス排出量を集計し公開した。日本製鉄やJFEスチール、ENEOSなど製鉄やエネルギー産業が上位を占めた。
キヤノンとニデック、原材料実データを用いたCO2排出量を算定し環境ラベル公開
キヤノンは、ニデックと共同で同社製部品の原材料実データを用いたCO2排出量を同社製品で初めて算定し、対象製品の環境ラベル「SuMPO EPD」を公開した。
複雑なサプライチェーンのCO2排出量算定を効率化する日立の新サービス
日立製作所は2021年4月5日、クラウド型の企業向け環境情報管理システム「EcoAssist-Enterprise」の新サービス「CO2算定支援サービス」を、日立コンサルティングと連携して提供開始すると発表した。複雑化しがちなサプライチェーン(スコープ3)周りのCO2排出量の算定方法などを、EcoAssist-Enterpriseやコンサルティングサービスを通じて見える化、仕組み化する。
東芝デジタルソリューションズとCO2排出量可視化サービス提供企業が協業開始
東芝デジタルソリューションズは2022年2月4日、GHG排出量算定/可視化クラウドサービスを手掛けるゼロボードとの協業開始について基本合意を行ったと発表した。
サプライチェーンのCO2排出量可視化ツールのニュースまとめ
MONOistに掲載した主要な記事を、読みやすいPDF形式の電子ブックレットに再編集した「エンジニア電子ブックレット」。今回は、CO2排出量の可視化ツールについてのニュースをまとめた「サプライチェーンのCO2排出量可視化ツールのニュースまとめ」をお送りします。