スマホ撮影で工場内を3Dモデル化、画面上を歩いて「通れるか」検証機能も:ものづくり ワールド[東京]2026
bestatは「第38回 設計・製造ソリューション展」に出展し、スマートフォンや360°カメラの撮影で工場の軽量3Dモデルを自動生成する「3D.Core」を紹介した。
bestatは「第38回 ものづくりワールド[東京]」(2026年7月1〜3日、東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第38回 設計・製造ソリューション展」に出展し、産業用3Dデータの取得から業務活用までを行うクラウドサービス「3D.Core」シリーズを紹介した。専用の3Dスキャナーを用いず、スマートフォンなどで撮影した動画から軽量な3Dモデルを自動生成できる技術だ。
従来の工場内やプラントの3D化においては、専用スキャナーが必要な上に取得するデータ容量が大きく、閲覧や編集にはハイスペックなPCが必要だった。加えて、「データを業務で扱えるサイズに軽量化したり、形を整えたりする手作業には、数週間から1カ月ほどの時間と工数がかかることもある」(bestatの説明員)ため、導入のハードルが高かった。
東京大学松尾研究室発のAI(人工知能)スタートアップであるbestatは、独自開発の「深度推定AIアルゴリズム」を実装することで従来の専用スキャン/カメラ以外でも生成できるようにした。LiDARセンサーを搭載しない市販の360度カメラやドローンカメラ、ハンディーカメラなどで撮影した動画をクラウドにアップロードすると、自動で軽量化処理と3Dモデルの生成を行う。また、専用アプリを用いることでiPhoneやiPadなどスマートフォンを使った実寸推定や生成も可能だ。
「専用端末を新たに購入することなく現場の作業員の端末でもデータを作成できるため、各地の工場や現場へも水平展開しやすい」(同説明員)
3D空間を“歩いて確認”できるウォークスルー機能を実装
また、3Dデータを生成した後の業務活用に向けた展開として、同社は同年6月29日、「3D.Core」の業務用PC向けデジタルツインビュワーに、「干渉チェック機能」と「ウォークスルー機能」を新たに追加したと発表した。
干渉チェック機能は、設備レイアウトの計画や変更に際し、新規機材の搬入可否や配置時の重なりを3D上で確認できる機能だ。干渉箇所はビュワー上でハイライト表示され、視覚的に問題箇所を把握できる。
ウォークスルー機能は、PC画面上の3D空間内を歩行するように操作できるものだ。壁や機材にコリジョン検出(衝突判定)を設定することで、図面では分かりにくい通路の狭さなどを確認し、実際の現場と同様に「通れる/通れない」を検証できる機能だ。現場さながらの感覚で体感でき、レイアウト検討の手戻りを軽減する。
「現在はインフラ関係や製造業現場内の導入が多い。今後も現場の要望やフィードバックを取り入れ、実業務に即した機能のアップデートを続ける方針だ」(同説明員)
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