AIで立ち上げ工数約9割削減、パナソニックが溶接外観検査の自動化システム:製造現場向けAI技術
パナソニック コネクトグループは、3DセンサーとAI技術を融合し、溶接後の外観検査工程を自動化する「Bead Eye M edition」を発売した。自動化の最大の課題である設定の難しさをAIで解消し、検査を効率化する。
パナソニック コネクトグループは2026年6月15日、3DセンサーとAI(人工知能)技術を融合し、溶接後の外観検査工程を自動化する「Bead Eye M edition(ビードアイ エムエディション)」を発売した。検査に関する属人性を改善し、デジタルデータに基づいた客観的な判定と履歴管理の両立を支援する。
Bead Eye M editionは、ロボットのティーチングから検査開始までのセットアップ作業が約1時間で完了し、現行の溶接外観検査機「YA-1VPXH1T01」と比較して立ち上げ工数を約9割削減できる。
検査に必要な設定項目は、「ビード表面欠陥の良否判定閾値」「ビード外観寸法の良否判定閾値」「ビード検出領域の設定」の3つに絞り込んだ。溶接ビード点数が多い複雑な工程や、複数ラインへの展開、機種の追加に伴う変更作業の手間を低減する。
検査精度においては、溶接ビードの欠陥形状を正確に捉えるために、表面欠陥検査と溶接ビード形状の寸法検査という2つのAI検査ロジックを搭載した。ホールやスパッタ付着といった表面の欠陥形状をAIが検出して良否を判断するほか、新たなAI技術によって溶接ビード形状そのものを高精度に認識して寸法評価する。最大誤差0.7mmの精度で厳格に判定し、検査結果をデジタルデータとして保存することで、トレーサビリティーの確保や溶接条件の修正、工程全体の最適化へつなげられる。
アーク溶接ロボットの普及により溶接工程自体は自動化が進んでいる。一方で、溶接後の外観検査は目視によるものが主流であり、検査員の負担が大きいこと、判定基準のばらつき、トレーサビリティーの確保などが課題となっていた。
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