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業務用エアコンからレアアース磁石を回収、AI認識とロボットで自動化に向け共創:製造マネジメントニュース
ダイキン工業らは、業務用エアコンの圧縮機からレアアース磁石を回収し再資源化する循環スキームの構築に向けた協創を開始した。AIの画像認識とロボットにより分解プロセスを自動化し、2027年からの本格稼働を目指す。
ダイキン工業、信越化学工業、日立製作所、東京エコリサイクルは2026年4月14日、国内で交換されるダイキン製の業務用エアコン圧縮機からレアアース磁石を回収し、再資源化する国内初の循環スキーム構築に向けた協創を開始したと発表した。2026年中に装置開発を進め、2027年からの本格稼働を予定している。
今回の取り組みでは、ダイキンが回収した圧縮機を、東京エコリサイクルが日立製作所と共同開発する自動化装置で分解する。AI(人工知能)画像認識とロボットを連動させて型式ごとに異なる分解プロセスを自動化し、効率的にレアアース磁石を取り出すほか、直接的にCO2を発生させない共振減衰脱磁技術を採用し、環境負荷を低減する。取り出された磁石は、信越化学工業が再生素材として新たなレアアース磁石の製造に活用する。
家庭用機器は家電リサイクル法により回収体制が定着しているが、業務用機器には固有の法制度やスキームが整備されていない課題があった。本協創では、回収から品質評価までのプロセスを一貫したシステムでデータ管理し、トレーサビリティーを確保する。将来的にはパートナー企業を募り、エアコン業界のみならず製造業全体のGX(グリーントランスフォーメーション)とサーキュラーエコノミーの実現に貢献する方針だ。
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