設備保全DXでなぜ技能伝承? データの一元管理が人を育てる理由:ファベックス2026
M2Xは「第29回 ファベックス2026」において、同社の設備保全効率化アプリケーション「M2X」を通した設備保全DXを訴求した。
M2Xは外食/中食産業向け総合展示会「第29回 ファベックス2026」(2026年4月15〜17日、東京ビッグサイト)において、同社の設備保全効率化アプリケーション「M2X」を通した設備保全DX(デジタルトランスフォーメーション)を訴求した。
M2Xは従来、紙やExcelで行われていた設備の点検や日報の作成のほか、トラブル記録や部品在庫管理などの設備保全業務を、タブレット端末やスマートフォンで作業できるようにするクラウドのアプリケーションだ。
点検の内容はタブレット端末やスマートフォンで入力でき、修理依頼も作業の実施状況などが可視化される。現場で起きたトラブルは写真や動画とともに記録、共有でき、蓄積したデータはダッシュボード機能でグラフにして表示することも可能だ。チーム間でコミュニケーションを図るチャット/コメント機能や、各設備の基本情報や関連資料、トラブル履歴を一元管理する設備台帳機能なども備えている。
同社は2022年の設立。当初は食品メーカーで導入が広がり、近年は自動車メーカーや自動車部品メーカーでも導入されているという。
「人手不足が進む中で、工場の自動化を進めれば進めるほど、今度は設備の保全をしていかなければならない。この保全業務が非効率であることに目を向ける人が増えている」(M2Xの説明員)
点検記録やトラブル履歴などを一元管理し、過去のデータが検索しやすくなったことで、若手の作業者が過去にトラブル対応をした人に聞きに行くなど、技術伝承が進んだ例もあるという。
「ベテランが“聞きに来てくれればぜひ教えたい”と思っていても、若手はまず“誰に聞いたらいいのか分からない”状態だ。それに対して、M2Xを活用してデータ化しておけば誰に聞くべきかが分かるので、これまであった抵抗感を減らせるメリットがあるという声も聞いている。今後、AI(人工知能)の活用を進めるためにも、まずはデータ化しておく必要がある。M2Xがその第一歩になる」(同説明員)
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