数学で織物を設計!? 新たなテキスタイル技術の創出を目指す共同研究が始動:デザインの力
ZOZO NEXTは、慶應義塾大学SFC研究所の巴山竜来氏とともに、数学を用いた織物設計技術に関する共同研究を、2026年4月1日から開始した。
ZOZO NEXTは2026年4月2日、慶應義塾大学SFC研究所の巴山竜来氏とともに、数学を用いた織物設計技術に関する共同研究を、同年4月1日から開始したと発表した。
共同研究の背景
これまでZOZO NEXTは、伝統工芸と先端素材およびインタラクション技術を組み合わせ、機能性と美しさを両立する新たなテキスタイル開発に関する共同研究や、Webメディア「fashion tech news」において日本工芸の再評価と再活性化を目指すプロジェクト「Artisan」、五感や感情、人の中に眠る感性を呼び起こすプロジェクト「呼色(よびいろ)」など、日本の工芸品に関するさまざまなプロジェクトに取り組んできた。
その中でも、同社が特に注力している分野の一つが織物だ。織物は、経糸と緯糸を交互に組み合わせた緻密な構造設計によって、多様な表現を生み出すことが可能だという。
一方、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の巴山氏は、数学と芸術の融合(Mathematical Art)を専門分野とし、抽象的な数学的構造を視覚化して美的な価値を見いだす研究や、数式に基づくアルゴリズムによる造形/デザインの探究などに取り組んでいる。
今回の共同研究では、織物構造を数学的に捉えるアプローチを通じて、織物デザインの新たな設計手法の可能性を探る。
期待される研究成果について
共同研究では、ZOZO NEXTが有する先端素材に関する知見や技術と、巴山氏による数学的アプローチを融合させることで、新たなテキスタイル技術の創出を目指す。
数学理論に基づく織組織設計と、日本の伝統的な織物技術を掛け合わせることで、これまで経験則に依存してきた織物デザイン技術を理論的かつ再現性のある手法へと発展させ、機能性と意匠性を兼ね備えた新たなテキスタイルプロダクトの開発を加速させる考えだ。
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