奥行き表現やトラッキング機能を強化したVR設計検証支援システム:VRニュース
サイバネットシステムは、製造業向けVR設計レビュー支援システム「バーチャルデザインレビュー」のV9.0を発表した。MR技術を強化し、作業者の手とVR内の物体との前後関係を自然に再現する「オクルージョン処理」を搭載する。
サイバネットシステムは2026年2月5日、製造業向けVR(仮想現実)設計レビュー支援システムの最新版「バーチャルデザインレビュー V9.0」を同月より販売開始すると発表した。MR(複合現実)技術を強化し、作業者の手とVR内の物体との前後関係を自然に再現する「オクルージョン処理」を搭載している。
バーチャルデザインレビューは、設計データの変更をVR空間にリアルタイムに反映するソリューションだ。最新版では、MR空間の奥行きを表現できるオクルージョン処理に対応。現実の物体が仮想コンテンツの前面に来た場合に、視覚的に重なる部分を適切に隠すことができる。これにより、大型設備や製造ラインの設計、検証時に、実際の空間スケールで設備や作業者の配置確認が可能となる。
トラッキング機能は、Meta製ヘッドセット「Meta Quest 3」に対応した。従来は専用センサーや複数の外部トラッカーを身体に装着する必要があったが、V9.0ではヘッドセット単体で上半身の動きを再現できる。低価格なハードウェアで、有線接続の制約から解放された検証が可能だ。
また、設計プロセスを標準化するため、第三者視点での表示機能を追加した。作業者の視点以外に、VR空間内の各参加者の姿勢や動線を客観的な定点カメラなどの視点で記録する。工場ラインやプラント内部など外側から視認できない空間や、一人称の視点移動に伴うVR酔い対策が求められるシーンでの利用に役立つ。
さらに、VR酔い対策機能のトンネリングを導入し、長時間のレビューでの身体的負荷を軽減した。視野の周辺部を暗くぼかすことで視覚的な刺激を緩和し、快適な作業環境を維持する。同社は、これらの新機能を活用して製造業における手戻りの軽減と製品開発期間の短縮に寄与する。
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