BYDのプラグインハイブリッドシステムの全貌、日本市場は第4世代「DM-i」を投入:電動化(3/3 ページ)
BYD Auto JapanがPHEVタイプのSUV「BYD SEALION 6」を発表。消費税込みで398万2000円からという価格設定もさることながら、世界で初めてPHEVを量産化したとする同社のプラグインハイブリッドシステムにも注目が集まっている。
第5世代に当たる「易四方」と「易三方」も登場
BYDの第4世代PHEVシステムには、BYD SEALION 6に搭載するDM-iに加えて、四輪駆動対応の高出力タイプ「DM-p」も存在する。DM-pは、DM-iと同様にPHEV専用のエンジンとブレードバッテリー、電動システムに加えて後輪駆動用の統合ユニットを備えている。
市街地など高効率での走行が必要な場合は後輪駆動ユニットを分離し、高出力モードでは後輪駆動ユニットを連結して四輪駆動となる。
さらに、DM-pを上回る高出力タイプとなるのが大型オフロード車向けの「DMO」である。エンジンと電動システムは縦置きとなり、バッテリーもCTC(Cel to Chassis)に変更してCTBよりも剛性を高めている。
そしてBYDのPHEVシステムは2023年の「易四方(e4)」と2024年の「易三方(3)」で第5世代に突入している。
易四方はDMOを発展させたオフロードスーパーカー向けで、四輪モーター独立制御による車両の位置を動かすことなく360度回転させられる「タンクターン」が可能であり、砂地/砂丘の登坂、氷雪路面などに対応するだけでなく水上走行も可能である。
易三方は3モーター独立駆動と後輪独立操舵制御による従来にない革新的な車両運動性能を発揮する。コンパスのように車両前方側を中心に回転する「コンパスターン」や最大横入角度が15度という「インテリジェントクラブ走行」、時速180kmの高速走行時にタイヤがパンクしても安定して走行できる「高速パンク安定制御」などが可能だとしている。
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