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Unreal Engine 5で車載HMIを刷新、高品質なデモコンテンツを公開:車載ソフトウェア
ヒストリアは、Unreal Engine 5を用いた車載HMIデモコンテンツ「historia HMI Realize」を公開した。高度な最適化技術により、リッチな表現と低処理負荷を両立している。
ヒストリアは2025年11月4日、Unreal Engine 5(UE5)を基盤とした車載HMI(ヒューマンマシンインタフェース)デモコンテンツ「historia HMI Realize」を公開したと発表した。ゲーム制作で培った技術を生かし、リッチなグラフィック表現と低処理負荷を両立している。
同デモは、UE5の高い描画性能に複数の最適化技術を組み合わせることで、車載環境に求められる高品質と安定性を両立。「Samsung Galaxy Tab S7」での検証では、CPU負荷15%、GPU負荷55%の状態で60fpsを維持した。
ホーム画面では、時刻や外気温、バッテリー残量などの情報を常時表示。時間帯や天候の変化に応じて表示を切り替え、雨天時には雨粒の演出も加わる。車体色はプリセットやカラーピッカーで自由に変更できる。ADAS(先進運転支援システム)シーンでは、水面の背景に法定速度や警告を表示し、時間帯ごとに景色を変化させる。
また、キャラクター「Faaast Penguin」を操作できる隠し機能も搭載。スワイプ操作で動かしたり、走行画面でホウキに乗って並走する演出を楽しめる。将来的には、キャラクターを活用したアシスタント機能への発展も検討されている。
最適化では、照明の事前計算によりGPU負荷を30%削減し、タイヤ回転の処理をCPUからGPUに移すなどして全体の効率を高めた。
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