オムロンがインドに共創型オートメーション拠点開設、国内の製造DX促進:工場ニュース
オムロンは、インドのベンガルールに「AUTOMATION CENTER BENGALURU」を開設した。同センターを通じてインドの製造DXを促進し、同国の生産性や国際競争力の向上を支援する。
オムロンは2025年10月8日、インドの製造業におけるオートメーション化を支援するため、ベンガルールに「AUTOMATION CENTER BENGALURU(ATC-BENGALURU)」を開設したと発表した。
世界で10カ所目となる同センターは、南インドをはじめ、インド全域の製造業者を対象とする戦略的拠点だ。インド政府は製造業のGDP比率を、約12〜15%から今後20年で23%に引き上げる目標を掲げており、オムロンは同センターを通じてインドの製造DX(デジタルトランスフォーメーション)を促進し、同国の生産性と国際競争力の向上を支援する。
ATC-BENGALURUでは、製造現場が抱える課題を解決する自動化ソリューションの概念実証(PoC)を実施するほか、技術トレーニングも提供する。機械メーカーやシステムインテグレーターとの連携を図り、インドが日本の技術、人材、サプライチェーンに適応できるよう、協力体制を強化する。
オムロン インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長の山西基裕氏は「ATC-BENGALURUは、インド製造業のグローバル競争力を高め、製造DXを通じて社会的ニーズに応える拠点だ。日本の高い技術力を生かし、共創によってインドがグローバルな製造業のリーダーになるよう支援する」と述べた。
また、オムロン オートメーション・インディアのマネージングディレクターを務めるサミール・ガンディ氏は「ベンガルールはインド全土からアクセスしやすい、全国の顧客に対応できる立地にある。オムロンのセンシングや制御、ロボティクス、AI(人工知能)技術を活用し、高品質な製品提供に取り組んでいく」とコメントしている。
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