筐体設計時間を最大90%短縮、ベトナムでサービス提供開始:メカ設計ニュース
ミスミグループ本社は、アルミフレーム筐体設計ソフト「MISUMI FRAMES」のサービスをベトナムで提供開始した。アジアや欧米を中心に6カ国で提供しており、ベトナムは7カ国目となる。
ミスミグループ本社は2025年9月1日、アルミフレーム筐体設計ソフト「MISUMI FRAMES(ミスミフレームズ)」のサービスをベトナムで提供開始した。アジアや欧米を中心に6カ国で提供しており、ベトナムは7カ国目となる。
MISUMI FRAMESは、アルミフレームを用いた筐体をマウス操作で簡単に設計、発注できる無料ソフト。CADデータを搭載し、フレームの組み立てに使う締結部品も自動で選定、配置する。商品型番の自動作成や組み立て図面、部品表の自動作成、ソフト内での即時見積もり、注文まで一貫して行える。
ベトナムでは、低価格帯の商品を提供する「エコノミーシリーズ」を中心に展開する。同シリーズは、製造方法や生産ロットの見直しにより、必要十分な品質で、従来商品比で平均45%、最大90%オフの価格とした同社のオリジナルブランドだ。
東南アジアの製造拠点として成長する同国では、産業機械や自動化装置など各分野でアルミフレームの需要が高まっており、そのニーズに対応する。同ソフトのモジュール化とカスタマイズ性を生かし、生産効率の向上に寄与する。また、現地言語での問い合わせに対応し、最短当日出荷の短納期サービスを提供する。
アルミフレームは、FA装置のカバーや産業用ロボットの進入防護用安全柵などで使用さる。一方で、設計時に手間やミスが発生しやすいという課題があった。MISUMI FRAMESは、CADソフトを使用した場合に比べて、設計から発注までの時間を最大90%削減できる。同社は今後、ベトナム市場を皮切りに、アジアを中心とした海外展開を強化する。
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