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フォトンカウンティングCTのラインアップを3機種に拡大医療機器ニュース

シーメンスヘルスケアは、フォトンカウンティングCTのラインアップを3機種に拡大した。既存モデルを最上位機種とし、高分解能のデュアルソース機と設置性を高めたシングルソース機を追加する。

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 シーメンスヘルスケアは2025年8月18日、フォトンカウンティングCTに、新たに2機種を追加すると発表した。フォトンカウンティングCTのラインアップが、「NAEOTOM Alpha.Prime」「NAEOTOM Alpha.Pro」「NAEOTOM Alpha.Peak」の3機種に拡大する。

 フォトンカウンティングCTは、X線の光子(フォトン)を直接電気信号に変換して計測する装置だ。情報損失と電気ノイズを抑える他、被ばくの低減と詳細な画像取得を両立する。

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左から「NAEOTOM Alpha.Prime」「NAEOTOM Alpha.Pro」「NAEOTOM Alpha.Peak」[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア

 追加する2機種は、設置性を高めたシングルソース(X線管と検出器を1対搭載したCT装置)の「NAEOTOM Alpha.Prime」と、デュアルソース(2対搭載)の「NAEOTOM Alpha.Pro」。シングルソースの一般臨床向けフォトンカウンティングCT製品は、日本で初の販売となる。

 NAEOTOM Alpha.Primeは、従来のデュアルソース型レベルの画質や機能性を維持しつつ、シングルソースCT装置と同等の設置面積で導入できる普及モデルだ。時間分解能は125ms、撮影速度は345mm/s。AI(人工知能)を活用した自動化機能により、検査フローを効率化する。

 NAEOTOM Alpha.Proは、66msと時間分解能が高く、最大491mm/sの高速スキャンが可能。心血管領域での心拍の影響を抑えた撮影や、呼吸器検査での息止め時間の短縮など、患者の負担低減に寄与する。

 また同社は、2022年発売のデュアルソース機「NAEOTOM Alpha」の名称を「NAEOTOM Alpha.Peak」へと変更し、最上位機種に位置付ける。NAEOTOM Alpha.Peakは時間分解能が66msで、737mm/sの高速スキャンと高解像撮影を両立する。

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冠動脈の評価例[クリックで拡大] 出所:シーメンスヘルスケア

 NAEOTOM Alphaは、一般臨床使用向けに認証を受けた唯一のフォトンカウンティングCTだ。2025年6月時点で世界で200台超が導入され、150万人以上が同機で検査を受けている。Business Research Insightsの調査によると、フォトンカウンティングCTの世界市場は年平均成長率29.4%で成長しており、同装置が今後の医療画像診断の中心を担うことが期待されている。

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