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稼働時間を最大30%延長する予測型バッテリー管理技術搭載の残量計を発表:組み込み開発ニュース
Texas Instruments(TI)は、アダプティブ型Dynamic Z-Trackテクノロジーを搭載した単一チップバッテリー残量計「BQ41Z90」「BQ41Z50」を発表した。充電状態や劣化度を誤差1%以内で計測でき、バッテリーの稼働時間を最大30%延長する。
Texas Instruments(TI)は2025年8月1日、アダプティブ型Dynamic Z-Trackテクノロジーを搭載した単一チップバッテリー残量計「BQ41Z90」「BQ41Z50」を発表した。
Dynamic Z-Trackは、負荷条件が変動する環境下でも自己更新可能な予測型バッテリーモデルで、AI(人工知能)アプリケーションなど動的な負荷にも対応する。予測モデリングアルゴリズムにより充電状態(SOC)や劣化度(SOH)を誤差1%以内で計測でき、バッテリーの稼働時間を最大30%延長する。
BQ41Z90は、3〜16セルのリチウムイオン電池に対応し、残量計、モニター、プロテクターを一体化した高集積型デバイスだ。従来のディスクリート構成と比較して基板スペースを最大25%削減できる。BQ41Z50は、2〜4セル構成向けとなる。
両製品とも、正確なバッテリー容量の測定に対応するため、エンジニアが過大容量バッテリーを選定する必要がなくなり、適正なバッテリーサイズ設計が可能となる。公式サイトで注文が可能で、評価モジュールやレファレンスデザイン、シミュレーションモデルも提供する。
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