PLC/HMI/IoT機能を統合したPC制御プラットフォーム、高速高精度制御も:FAニュース
ADVANTECHは、PLC、HMI、IoT機能を統合した「AMAX IoTコントロールプラットフォーム」を発売した。PCベースで構成できる柔軟性と、マイクロ秒単位のリアルタイム性能を兼ね備え、多様な自動化システムに対応する。
ADVANTECH(アドバンテック)は2025年7月29日、PLC(プログラマブルロジックコントローラー)、HMI(ヒューマンマシンインタフェース)、IoT(モノのインターネット)機能を統合した「AMAX IoTコントロールプラットフォーム」を発売したと発表した。PCベースで構成できる柔軟性と、マイクロ秒単位のリアルタイム性能を兼ね備え、多様な自動化システムに対応する。
同プラットフォームは、従来別々だった制御機能を1つのプラットフォームに統合し、自動化システムの開発を効率化してコスト削減に貢献する。EtherCAT対応の産業用ネットワークとリアルタイムOSにより、精密なタイミング制御が可能。WindowsとLinuxの両OSに対応し、CODESYSベースのプログラム環境で既存のアプリケーションも活用できる。また、従来のPLC(プログラマブルロジックコントローラー)から容易に移行でき、モーション制御やロボティクス分野にも対応する。
AMAXシリーズは、製造現場向けに3種のコントローラーを展開。HMIなどの制御に適したパネルコントローラー「AMAX-PT」シリーズ、画像処理検査などに対応する産業用PCコントローラーの「AMAX-7」シリーズ、エッジ用途向けの組み込みコントローラー「AMAX-5」シリーズだ。半導体や電子部品の組み立てなどの精密な制御、エネルギー管理、機械装置など、幅広い用途に対応する。
いずれもMQTT、OPC UA、CANOpen、Modbusなど主要な通信プロトコルに対応し、既存の自動化システムと容易に接続できる。
リアルタイム性能では、同社独自のBIOS設計や自動化制御の知見と、IntelのTCC(Time Coordinated Computing)技術により、サイクルタイム500μs〜1msと低ジッタを達成している。また、専用ソフトウェア「AMAX Studio」では、デバイス設定からプログラム開発、診断までを統合環境で実施できる。
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