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電子部品業界初、EVトラックによる共同輸送を開始:物流のスマート化
ロームは、村田製作所と共同で物流により発生する温室効果ガスの抑制と輸送コスト低減を目的に、日本通運のEVトラックを使用した共同輸送を電子部品業界で初めて開始する。
ロームは2025年7月17日、村田製作所と共同で、EV(電気自動車)トラックを使った共同輸送を開始すると発表した。物流により発生する温室効果ガスの抑制と輸送コスト低減を目的としており、電子部品業界では初の取り組みとなる。
本共同輸送は7月17日に開始し、ロームの京都物流拠点、村田製作所の京都物流拠点、大阪ロジスティクスセンター、関西国際空港間で運行する。運行開始にあたり、7月17日に共同輸送の出発式を大阪ロジスティクスセンター(北港ロジスティクスセンター)にて開催した。この共同輸送によるEVトラックの1日の走行距離は、京都大阪間往復に相当する約210km。村田製作所と日本通運によれば「国内でのEVトラックの輸送としては最長クラス」(2025年7月時点)。今後、順次輸送エリアを拡大していく予定だ。
ロームは、以前から物流による環境負荷軽減に取り組んでいた。今回、村田製作所から共同輸送スキームへの参加が提案され、両社の方針が一致。物流委託先の日本通運も交えて協議を重ねた結果、電子部品業界初となる共同輸送が実現した。
これにより、村田製作所とロームは、EVトラックの導入費用および輸送コストを低減できる。加えて、共同輸送によって一度に輸送可能な量が増加し、積載効率も改善するため、省エネルギー、ドライバー不足など物流業界の課題解決にも貢献する。
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