簡単操作で変種変量生産に対応する村田機械のベンディングロボットシステム:産業用ロボット
村田機械は、ベンディングロボットシステム「MBRS」を発売する。ベンディングロボット、金型自動交換装置、ロボット専用CAMが一体化しており、簡単な操作で変種変量生産に対応できる。
村田機械は2025年7月8日、ベンディングロボットシステム「MBRS(Muratec Bending Robot System)」を発売すると発表した。簡単な操作で、変種変量生産に対応できる。
MBRSは、ベンディングロボット、金型自動交換装置、ロボット専用CAMが一体化した自動曲げ加工システムだ。製品を基準とする補正操作が可能で、これまでのように高度なロボット操作技術によるティーチングは不要だ。より正確で安全な曲げ加工が楽にできるため、安全に作業ができ、製品品質も安定する。
MBRSが備えるベンディングロボットは、ハンドの重量を含む50kg可搬の6軸多関節ロボットで、走行軸は1軸。ハンドステーションは、バキュームハンド3種(S、M、L)と、コンビネーションハンド3種(S、M、L)の最大6種を格納できる。ロボットハンドや素材台車は複数のラインアップから選択可能で、曲げ後の自動化を含め、顧客は自社の運用に合わせてフレキシブルな組み合わせを検討できる。
金型自動交換装置「TT32」は、上型12カセット、下型20カセットの最大32m分の金型を収納できる。金型搬送シャトルが、金型のレイアウトに応じた最適なオペレーションで金型をセットするため、金型の交換時間が短縮し、稼働率向上と作業者の負担軽減に寄与する。
ロボット専用CAM「CAMPATH Bend Robot」は、直観的な操作で曲げとロボットのプログラムを作成できる。ローディングや曲げ工程、つかみ替え工程などでの把持位置の指定、干渉確認、ロボットの姿勢到達可否などを実行し、ロボットの軌跡を生成する。
また、素材ステーションと製品ステーションを2台ずつ(いずれも1250×1250mm)と、アライナ(位置決め装置)、レポステーション(つかみ替え装置)、2枚検出装置を備える。現場端末はHIFLEXを使用する。
同システムは、同社デュアルドライブプレスブレーキ「BH」シリーズの「BH13530」「BH18530」「BH25030」に適用可能だ(角度測定システムAMS、各種ゲージング装置を仕様に含む)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
オリンパスの倉庫自動化プロジェクトが最終段階に、自動梱包で何を実現したのか
オリンパスの相模原物流センターにおける倉庫自動化プロジェクトが最終段階を迎えた。これまでに導入した3つの自動倉庫システムに加えて自動梱包ラインを構築したのだ。この自動梱包ラインは、コスト削減ではなく、貨物の絶対数と容積の圧縮を目標に掲げている。複数の板金加工に1台で対応、ファイバーレーザー搭載の複合加工機
村田機械は、1524×3048mmの材料に対応可能なファイバーレーザーパンチプレス「MF30510HL」を発売した。ファイバーレーザー切断機能を搭載した複合加工機で、レーザーやパンチ、成形、タップなどの板金加工に1台で対応する。EV化対応進めるNTNの和歌山製作所、最新設備の“STAR”スマート工場を公開
NTNは新たに建設した和歌山製作所(和歌山県橋本市)の落成式を行った。最新設備やシステム、デジタル技術の活用でスマートファクトリー化を目指す和歌山製作所の取り組みを紹介する。回転工具とY軸機能搭載の6、8インチチャック正面型CNCターニングセンタ
村田機械は、正面型CNCターニングセンタの新機種「MSR60」の販売活動を本格化する。6、8インチチャックの正面型旋盤に回転工具とY軸機能を搭載し、複雑形状ワークの複合加工に対応する。スーパーの棚チェック代替AIロボットに自律移動走行制御システムが採用
村田機械の自律移動走行制御システム「It's Navi」が、日本ユニシスのAIロボットサービス「RASFOR」向け自律走行ロボットに採用された。狭い通路でも商品棚と一定距離を保って走行し、夜間閉店後の店舗内で棚チェック業務を代行できる。