国内自動車市場向け初となるASA-ML準拠のカメラ開発プラットフォーム:組み込み開発ニュース
Microchip Technologyと日本ケミコン、ネットビジョンは共同で、国内自動車市場向け初となるASA-ML準拠のカメラ開発プラットフォームを開発した。
Microchip Technology(Microchip)は2025年7月3日、カメラモジュールサプライヤーの日本ケミコン、ビデオテストソリューションプロバイダーのネットビジョンと共同で、国内自動車市場向け初となるASA-ML(Automotive Serdes Alliance Motion Link)準拠のカメラ開発プラットフォームを開発したと発表した。
ASA-MLは相互運用可能なオープンな規格で、世界中で150を超えるメンバー企業が推進している。自動車業界では、カメラ接続を独自仕様のソリューションからASA-MLに基づいたソリューションに置き換える動きが進んでいる。
同プラットフォームは、ASA-MLを迅速かつ簡単にADAS(先進運転支援システム)で採用できるようにするために開発された。ASA-MLのスケーラブルな高速非対称データレートを可能にするとともに、新しい自動車サイバーセキュリティ規制に準拠するための重要なハードウェアベースのリンク層セキュリティをサポートする。
MicrochipのシングルポートASA-MLシリアライザー兼デシリアライザー「VS775S」は、ASA-ML準拠の非対称でスケーラブルな帯域幅のビデオサポートができる。これにより、日本ケミコンによる国内車載市場向けのエコシステムに対応したカメラモジュール開発が可能になる。
ネットビジョンのカメラエミュレーションと開発プラットフォームもVS775Sを利用し、VS775S評価用ボードでビデオ信号をリアルタイムに取得できる。カメラモジュールとECU(電子制御ユニット)の設計時にビデオ信号品質の効率的な評価が可能になり、開発と検証をさらに簡素化する。
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