AI技術の普及をきっかけに、エンジニアの67%がキャリアプランを再検討:キャリアニュース
ファインディが「IT/Webエンジニアの生成AI活用状況とキャリアに与える影響」についての調査結果を発表した。88.0%が業務でAIツールを利用し、66.9%がAIをきっかけにキャリアプランを再検討もしくは転職していた。
ファインディは2025年6月30日、「IT/Webエンジニアの生成AI活用状況とキャリアに与える影響」についての調査結果を発表した。
同調査は、エンジニア向け転職サービス「Findy」の会員を対象とし、エンジニア605人から有効回答を得た。
まず、業務でのAI(人工知能)利用率を尋ねたところ、昨今のプロダクト開発で活用されている21種類のツール、技術のうち、1つ以上を「業務で利用している」と88.0%が回答した。
利用率が最も高かったツールは「ChatGPT」(68.5%)で、前回調査(2025年1月)に引き続きトップとなった。また、前回から大幅に利用率が伸びたツールは、「Gemini」(44.9%、前回+26.3ポイント)、「Claude」(32.6%、前回+15.7ポイント)、「Cursor」(25.4%、前回+14.7ポイント)となっている。
続いて、生成AIへの課金状況を調べたところ、47.1%が「個人で課金」しており、前回調査の44.6%から微増していた。1カ月の課金額は「3001〜5000円」の層が最も多く(45.3%)、1カ月の平均課金額は「5776円」。課金率の高いツールは「ChatGPT」「Claude」「Cursor」だった。
8割のエンジニアが、AI活用が積極的な企業への転職を希望
転職との関連性も調べた。直近半年間で、AI技術、ツールの普及を受け、自身のキャリアを見直し、再検討する機会があったかを尋ねたところ、51.7%が「AIの普及をきっかけに、今後を考えるようになった」と回答した。「AIの普及をきっかけに、転職を検討した、している」は11.1%、「AIの普及をきっかけに、実際に転職した(転職活動中も含む)」は4.1%だった。全体の66.9%が、今後のキャリアを検討したり、転職したりしている。
また、仮に直近半年以内に転職(または就業)する場合の気持ちを尋ねると、「とにかくAIの活用や投資が積極的な企業にいきたい」が20.6%、「なるべくAIの活用や投資が積極的な企業にいきたい」が60.6%となり、合わせて81.2%のエンジニアが、AI活用が積極的な企業への転職を希望していることが分かった。
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