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名古屋で粉体処理技術の研究開発拠点を2026年に開所 電池材料試験などを実施:研究開発の最前線
日本アイリッヒは2026年7月の開所を目指して、名古屋市瑞穂区で新たな研究開発拠点「アイリッヒ・グローバル・イノベーション・センター」の建設を進めている。
粉体処理技術の総合エンジニアリングメーカーである日本アイリッヒは2025年6月20日、2026年7月の開所を目指して、名古屋市瑞穂区で新たな研究開発拠点「アイリッヒ・グローバル・イノベーション・センター(仮称、EGIC)」の地鎮祭を行ったと発表した。
EGICは、粉体に関する最先端の技術開発およびテストが可能な研究施設だ。同施設では、粉体処理技術の研究/応用を推進する場として、現在名古屋市西区にある本社の機能に加え、これまで成田事業所(千葉県成田市)にあったテクニカルセンター機能の大半を集約する。同社では、医薬、食品、電池材料など、多様な分野に対応した原料処理方法の開発/評価ができる体制をEGICで整えることを目標に掲げる。
今回の施設は、延べ床面積が1800m2で、CLテストルーム、分析室、レンタル室、展示コーナーで構成される。CLテストルームでは、医薬や食品原料など、高い衛生管理が求められる対象物のテストを行う。一般テストルームでは、電池材料、化学、建材、鋳造関連などの試験を一般環境で実施する。分析室は最新鋭の機器による分析に対応し、レンタル室は、企業、大学、研究機関向けにテスト環境を貸し出す。展示コーナーは、EGICの製品技術、歴史、原料処理事例を紹介する。また、保全技術者のトレーニングなどが可能な小工場も備える。
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