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組み込みソフトウェア開発向け仮想化ソリューションの提供を開始:組み込み開発ニュース
BlackBerryの事業部門となるQNXは、組み込みソフトウェア開発向け仮想化ソリューション「QNX Hypervisor 8.0」の提供を開始した。複雑な組み込みソフトウェアプロジェクトの構築や管理に必要な機能を有する。
BlackBerryの事業部門であるQNXは2025年5月28日(現地時間)、組み込みソフトウェア開発向け仮想化ソリューションの最新版「QNX Hypervisor 8.0」の提供開始を発表した。
QNX Hypervisor 8.0は、QNXソフトウェア開発プラットフォーム8.0を基盤とし、複雑な組み込みソフトウェアプロジェクトの構築や管理に必要な機能を有する。Android、Linux、QNXなどの複数のOSを対象に、同一のシステムオンチップ(SoC)上での動作が可能。仮想メモリ、CPU、割り込みコントローラー、デバイス、準仮想化デバイスなどの包括的なソリューションによって重要なシステムを隔離、保護する。
QNX Hypervisorは、これまで数千万台規模の自動車への採用実績がある。最新版では、APIレファレンスと仮想デバイスの開発者向けガイドに加え、仮想デバイスのソースコードサンプルを同梱しており、VirtIO規格に準拠した仮想化デバイスの開発に利用できる。
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