この記事は、2025年6月10日発行の「FA メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
2025年6月3日、投資ファンドのMBKパートナーズ(の100%子会社)による牧野フライス製作所(以下、牧野フライス)へのTOB(株式公開買い付け)が正式に発表され、牧野フライスもそのTOBに賛同を表明しました。
MBKパートナーズによる買い付け価格は1株当たり1万1751円、買い付け下限数は議決権数の3分の2となっており、ニデックの条件であった1株当たりの買い付け価格1万1000円、買い付け下限数は議決権数の50%を上回っています。TOBは2025年12月上旬までをめどに実施される見通しです。
牧野フライスが発表した文書には、MBKパートナーズによるTOBを公表するまでの経緯が細かく記されています。今回はその内容を一部取り上げてみたいと思います。
TOBの買い付け価格が1万1751円に決まるまで
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ニデック工作機械会社トップたちは牧野フライスTOBで何を語ったか
牧野フライス製作所へのTOBを開始したニデックが、傘下の工作機械メーカーのトップとともに記者会見に臨み、牧野フライス製作所へのメッセージなどを語った。ニデックのTOB対抗措置差止申し立てを東京地裁却下、牧野フ「全面的に勝訴」
ニデックは、TOBへの対抗措置として牧野フライス製作所が行う新株予約権の無償割り当てを差し止める仮処分命令の申し立てが、東京地方裁判所に却下されたことを発表した。牧野フライスも「全面的に勝訴した」とする文書を発表した。ニデックTOBに「反対」表明、牧野フライスのトップは何を語った
牧野フライス製作所は、同社に対してニデックが開始したTOB(株式公開買い付け)について、取締役会で反対の意見表明を決議した。牧野フライス製作所へのTOB、ニデック首脳陣は何を語ったか
ニデックは記者会見を開き、牧野フライス製作所へのTOB(株式公開買い付け)に関して説明した。本稿では、手法ではなくシナジーについて焦点を当てて紹介する。