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本社移転で部門間連携を加速、ユーザー向けの施設も手厚く進化製造マネジメントニュース(2/2 ページ)

医療機器を販売する日本ストライカーは移転した新本社をメディア向けに公開した。

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新本社は訪問する医療従事者向けの施設が充実

 新本社ではショールームに製品を集めた。訪問した医療従事者にとって専門領域外の製品であっても、病院として必要な製品に関心を持ってもらうきっかけになるという。

 製品を体験してもらうワークショップルームや、現場での使用に当たって必要な研修を行うトレーニングルームも備える。セミナールームは、音響や映像の設備を備え、オンライン/オフライン/ハイブリッドのセミナー運営に対応する。同時通訳に対応した会議室も新本社に用意した。

 ワークショップルームはセミナールームと接続し、ワークショップルームでのデモンストレーションをリアルタイムで見ながら学ぶこともできる。ワークショップルームは天井に4Kカメラを設置し、作業の手元を撮影する。ワークショップルームは利用中に水や血液などで床が汚れる場合もあるため、メンテナンスしやすい床材を採用した。ハンマーなどの使用も想定して硬い建材のテーブルを設置している。

セミナールームとの中継に対応したワークショップルーム(左)。天井の4Kカメラ(右)[クリックで拡大]

 日本ストライカーでは出社とリモートワークを使い分けられる働き方を採用しているが、本社を移転してからは出社する人が増えているという。

 人工関節置換術の手術支援ロボット「Mako」は、導入に当たって医師と日本ストライカーの社員が研修を受ける。手術には必ず日本ストライカーの社員が立ち会い、手術に必要なロボットの情報を医師に提供してサポートするため、資格を取得する必要がある。

人工関節置換術の手術支援ロボット「Mako」(左)。Makoのトレーニングルーム(右)[クリックで拡大]

 ショールームでは、ストレッチャーの取り扱いなど力仕事の多い救急隊員の負担軽減になる電動ストレッチャーなども展示している。海外では電動ストレッチャーの普及率が90%以上だ。

 電動ストレッチャーは手元のボタンでストレッチャーを救急車の高さに上げられる。日本の救急車は98%が手動のストレッチャーで、救急隊員が腕で持ち上げる。ストレッチャー自体の重さが50〜70kgあり、そこに人を乗せるため、ストレッチャーを扱う救急隊員の身体的な負担は大きい。

 階段を昇降できる車いすも実機を用意した。介護福祉施設向けに提案している。日本では介護福祉施設の半数が水害リスクエリアにあるが、そのうちの75%は3m未満の浸水地域で、垂直避難ができれば助かる可能性が高い。停電でエレベーターが使えなくなると階段で垂直避難せざるを得ないが、歩行困難な施設利用者を少ない人員で運ぶのは簡単ではない。そうした負担の軽減を狙う。

電動ストレッチャー(左)。階段昇降用車いす(右)[クリックで拡大]

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