最大1Tbpsのメモリ帯域幅を備える高集積FPGAを量産開始:組み込み開発ニュース
Alteraは、高帯域幅メモリを内蔵し、DDR5およびLPDDR5メモリに対応する高集積FPGA「Agilex 7 FPGA M」シリーズの量産を開始した。最大1Tbpsのメモリ帯域幅のインタフェースを搭載する。
Alteraは2025年4月1日、高帯域幅メモリを内蔵し、DDR5とLPDDR5メモリに対応した高集積FPGA「Agilex 7 FPGA M」シリーズの量産開始を発表した。2035年までの長期供給を予定しており、既にグローバル出荷を開始している。
Agilex 7 FPGA Mシリーズは、最大1Tbpsのメモリ帯域幅のインタフェースを搭載。第2世代Hyperflexアーキテクチャにより、競合する7nmのFPGAと比較して1W当たりのファブリック性能が2倍以上に向上した。
パッケージ内のHBM2Eは最大32Gバイトの高帯域幅メモリで、最大820Gbpsのメモリ帯域幅を提供する。DDR5およびLPDDR5コントローラーは最大179Gbpsをサポートし、最新世代のメモリ規格や広帯域幅、低電力に対応する。
さらに、NoC(ネットワークオンチップ)機能により、パッケージ内およびオンボードのメモリリソースへ、広帯域幅かつリソース効率に優れたアクセスを可能とする。加えて、PCIe 5.0やCompute Express Link 2.0、400Gイーサネットをサポートする最大116Gbpsで動作するトランシーバーも搭載する。
LLM推論処理で活用するPositronは同FPGAを採用し、93%以上の帯域幅利用率によって、主要なGPUと比較して1ドルあたり3.5倍の性能向上と電力効率を達成した。
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