ミスミ、米国のカスタム部品オンライン調達サービスのFictivを買収し海外展開強化:製造マネジメントニュース
ミスミグループ本社は米国子会社を通じて、カスタム機械部品のオンライン調達を手掛けるFictivを約501億円で買収する。
ミスミグループ本社は2025年4月17日、米国子会社のMISUMI Investment USA Corporation(MIUC)を通じて、米国のカスタム機械部品オンライン調達サービス企業であるFictivを総額約3.5億米ドル(約501億円)で買収すると発表した。これに伴い、Fictivとの間で合併契約を締結した。
顧客基盤を拡張しグローバル展開を強化
Fictivは2013年設立の企業で、米国、中国、インド、メキシコに拠点を持ち、約400人の従業員と250社以上の製造パートナーを持つ。Fictivはカスタム機械部品のオンライン調達サービス領域において高い技術力と顧客対応力を備えるため、ミスミでは「meviy(メビー)」との事業的親和性も高いと評価した。
ミスミはこれまで、独自のメーカー兼商社モデルを活用して「グローバル確実短納期」を実現し、製造業を支えてきた。オンライン調達サービスであるmeviyでは、3D CADデータのアップロードによる即時見積もりと最短1日出荷を実現し、国内外で17万ユーザーを獲得している。
今回の買収は、ミスミが掲げる「成長連鎖経営」の一環として実施されるもので、Fictivの技術やネットワークを取り込むことで、meviyをはじめとしたデジタルサービスの強化、商品開発領域への価値提供拡大、グローバルでの顧客基盤の拡大を図る。両社の事業領域が補完関係にあることから、シナジー効果による成長加速も期待されている。
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