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光半導体素子の後工程生産能力増強、浜松ホトニクスの新工場が稼働へ:工場ニュース
浜松ホトニクスは、同社の新貝工場で建設を進めていた新棟が完成し、2025年5月より稼働を開始する。イメージセンサーなど、光半導体素子の後工程の生産能力を増強した。
浜松ホトニクスは2025年3月26日、同社の新貝工場(浜松市中央区)で建設を進めていた新棟が完成し、同年5月より稼働を開始すると発表した。光半導体素子の生産能力を増強し、10年後には光半導体事業の売上倍増を目指す。
新棟は鉄骨造の地上4階建てで、建築面積は3823m2、延床面積は1万3343m2となる。1〜3階は光半導体素子の組み立て工程(クリーンルーム)、4階は工程設計事務所と検査工程となり、屋上には太陽光発電施設を設置して環境対策も取り入れた。総工費は約75億円で、収容人員は約100人。生産能力は、売上高換算で約300億円を見込む。
2つの既存棟と接続しており、クリーンルームを一体化することで、人や物の移動を効率化して生産性を高める。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)による製造工程の自動化や省人化も進める。
近年、半導体製造や検査装置向けイメージセンサーの需要が拡大し、今後も売り上げ増加が見込まれる。新棟建設により、イメージセンサーなど光半導体素子の後工程(切り出し、組み立て、検査工程)の生産能力を増強し、ニーズに応える。
他に、前工程では本社工場に新棟を建設し、2026年9月期より直径8インチのシリコンウエハーに対応した製造工程を稼働予定だ。
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