15軸制御のワイヤ回転式トーションマシン、ばね成形の加工領域を拡大:FAニュース
アマダプレスシステムは、15軸制御のワイヤ回転式トーションマシン「LM-26A」の販売を開始した。加工スライドを4軸ずつ上下に配置し、スライドの横移動を数値制御するダブルスウイング軸を搭載しており、加工領域を拡大する。
アマダプレスシステムは2025年3月11日、15軸制御のワイヤ回転式トーションマシン「LM-26A」の販売を開始した。販売価格は1980万円(税別)で、年間6台の販売を目標とする。
新製品は、ワイヤ回転機構と8本の加工スライドによる直感的な操作が可能なばね成形機だ。ねじりばねをはじめ、引きばね、圧縮ばね、フォーミングなど、あらゆる線加工ができる。
加工スライドを4軸ずつ上下に分けて配置し、スライドの横移動を数値制御するダブルスウイング軸を搭載することで、これまで難しかった複雑な形状の加工に対応するなど、加工領域を拡大する。また、プログラムによる高い再現性が段取り時間の短縮や作業軽減につながり、生産性を向上。従来機「TM-20M」より太線の加工を可能としながら、同等の設置面積で省スペース化に寄与する。
2連フィードローラーユニットによる安定したワイヤ送りとともに、高分解能のサーボモーター制御による精密な動作で高精度な加工が可能。全スライドに対応するモーターセンサーシステムにより、巻き角度やコイルの自由長などを1000分の1mm単位で計測でき、結果を表やグラフで表示することで各軸の修正ができる。
専用プログラム「MNO2」からプログラムの流れや各軸の動作状況などを確認でき、ナビシステム機能とタッチパネル仕様により、簡単に操作やプログラムの作成ができる。稼働状況をスマートフォンやPCなどで監視できるほか、予防保全機能による定期的なメンテナンスで生産効率の向上に貢献する。
線径は1.2〜2.6mmに対応し、最大フィード速度は160m/分。スライドが最大200mm前方に動く「3Dスライドユニット」や、干渉回避に有効なワイヤ切断後の加工ができる「エアグリップユニット」など、加工ニーズに応じた豊富なオプションユニットを提供する。
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