本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を考察します。連載第9回のお題は、昔懐かしい2人用対戦玩具「ハンマーバトルゲーム」です。
本連載は、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を知ることを目的としています。前回は、引き出しや扉の開閉防止に使われる子ども用の「安全ロック」の仕組みを取り上げました。
連載第9回となる今回は、ハンマーでたたいて相手の人形(キャラクター)の頭を飛ばして遊ぶ、昔懐かしい玩具「ハンマーバトルゲーム」を題材に取り上げます(図1)。
「ポカポンゲーム」(エポック社)といえば分かりやすいでしょうか? 今回はダイソーで販売されている類似品の「ピコピコバトル」を基に解説を進めていきます。なお、名称を統一するため、本稿ではハンマーバトルゲームとしています。
ハンマーバトルゲームは2人用の対戦型の玩具です。ボタンを押してハンマーで相手のキャラクターをポカポカと攻撃し、先に相手の頭を飛ばした方が勝ちという、単純かつ奥の深いゲームになっています。誰もが一度は遊んだことのある玩具ではないでしょうか? それにしても、これが100円均一ショップで売られているのですから驚きです。
ちなみに、玩具シリーズとして「おもちゃの銃」の仕組みについても過去に取り上げていますので、併せてご覧ください。
それでは、ハンマーバトルゲームの部品構成を見ていきましょう(図2)。
ボタンやキャラクターを支える土台です。
プレイヤーが押し込むと、キャラクターが持っているハンマーが振り下ろされます。
ハンマーで相手のキャラクターに衝撃を与えます。シールドは防御用です。構造的にハンマーとシールドの動きは同期しており、プレイヤーがボタンを押し込むと、ハンマーが振り下ろされると同時にシールドも作動します。
頭部と胴体の2つに別れており、ハンマーによる攻撃を受けることで、頭部のみがスプリング(大)の力によって跳ね上がります。
頭部と胴体の間に内蔵されています。正常時は圧縮されており、ハンマーによる攻撃を受けた際に、スプリング(大)の力が解放されて頭部のみを跳ね上げます。
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