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製造現場DXプラットフォームを外資系Tier1自動車部品メーカーに提供:製造IT導入事例
Smart Craftは、製造現場DXプラットフォーム「Smart Craft」を、三重に本社を置く外資系Tier1自動車部品メーカーに提供開始した。手軽に生産管理情報の可視化が可能になる。
Smart Craftは2025年2月18日、同社の製造現場DXプラットフォーム「Smart Craft」を、三重に本社を置く外資系Tier1自動車部品メーカーに提供開始したと発表した。
提供先メーカーでは、これまで生産進捗管理や品質管理、設備稼働監視などを紙や表計算ソフトなどで管理することが多かった。そのため、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進して無駄な管理業務を削減できる適切なツールを検討していた。
Smart Craftは、製造現場の生産指示、工程管理、実績収集、データ分析などの業務をモバイル端末を活用してデジタル化できる。リアルタイムで現場の状況を見える化し、製造データを一元的に集約することで、生産性の向上につながる。
同プラットフォームを導入したことで、先のメーカーでは、紙や表計算ソフトの情報を各担当者の必要に応じて作り込んだり、収集したりできるようになった。グラフ化などの可視化にも自動で対応するため、オペレーターへの周知や教育が素早くでき、安定した生産活動につながっているという。
また、生産現場でのPDCAを速やかに回して改善活動を活発にすることで、オペレーターの作業負荷を軽減し、ユーザーに対して安定した品質の製品を提供できるとしている。
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