パナソニックHDの代表取締役副社長に「PX」の玉置氏、変革をさらに加速:製造マネジメントニュース
パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は2025年4月1日付で行う執行役員/事業会社社長の人事と、同年6月23日付で行う取締役の人事について発表した。同社執行役員でグループCIO、サイバーセキュリティ担当の玉置肇氏が、新たな代表取締役 副社長執行役員に就任する。
パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は2025年2月27日、同年4月1日付で行う執行役員/事業会社社長の人事と、6月23日付で行う取締役の人事について発表した。同社執行役員でグループCIO、サイバーセキュリティ担当の玉置肇氏が、新たな代表取締役 副社長執行役員に就任する。
2021年5月に社外からグループCIOとして入社した玉置氏は、パナソニックグループのDX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクト「PX(パナソニックトランスフォーメーション)」の推進役として知られる。今回の人事では、4月1日付で副社長執行役員に就任する他、新たにグループCTRO(Chief Transformation Officer)、調達担当、物流担当、総括安全衛生責任者と、パナソニック オペレーショナルエクセレンス 代表取締役 社長執行役員 CEO、DEI推進担当、総務担当に就任する。現在務めているパナソニック インフォメーションシステムズ 社長は退任する。代表取締役への就任は、6月23日開催予定の定時株主総会および取締役会で正式決定する。
役員人事では、副社長執行役員を務めてきた宮部義幸氏、佐藤基嗣氏、梅田博和氏の3氏が2025年3月31日付で退任することも発表された。6月23日付で宮部氏は取締役、佐藤氏と梅田氏は代表取締役からも外れることになる。梅田氏が担当してきたグループCFOは、経理財務・IR部長の和仁古明氏が執行役員に昇格した上で引き継ぐ。
パナソニックHDは今回の人事発表に併せて、取締役会における執行と監督の役割分担を促進するなど、経営の意思決定の迅速化および透明性と客観性の向上を目指す体制を構築することも発表した。社外取締役が務める取締役会議長を選任するとともに、12人いる取締役の構成を社外取締役と社内取締役6人ずつの同数に変更する。
新たな取締役会議長には、社外取締役で花王 特別顧問の澤田道隆氏が就任する。これまで取締役会議長を務めてきたパナソニックHD 取締役会長の津賀一宏は取締役会長を退任し、6月23日付で特別顧問に就任する予定だ。
事業会社社長では、パナソニック インダストリーの新たな社長執行役員に、現職の坂本真治氏に代わって、副社長執行役員 SCM改革担当、メカトロニクス事業部長を務める小澤正人氏が就任する。
家電事業を担うパナソニックでは、副社長執行役員 くらしアプライアンス事業担当でくらしアプライアンス社 社長を務める堂埜茂氏が2025年3月31日付で退任する。くらしアプライアンス社 社長の役職は、社長執行役員 CEOの品田正弘氏が引き継ぐ。
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