ニデックが中国の金型協会と面談、「金型メーカーの疑問が緩和」:製造マネジメントニュース
ニデックは中国において、牧野フライス製作所へのTOBに関して浙江省金型協会と会談を行った。
ニデックは2025年2月12日、中国において牧野フライス製作所へのTOB(株式公開買い付け)に関して浙江省金型協会と会談を行ったと発表した。
牧野フライス製作所は2025年1月28日にニデックへ提出した質問状において、ニデックによるTOB開始予告を受けて、中国金型工業協会および中国各地の金型工業協会から「独立性とブランド価値を損ない、世界の金型業界における牧野フライス製作所の主導的地位に影響を与えることを懸念している」などの声明が出されたと発表した。
今回は、それらを受けて、「事実確認のため、中国国内の金型業界で非常に重要な位置付けである浙江省金型協会」(ニデック)と2025年2月8日に会談を行ったという。ニデック側からは機械事業本部 本部長で副社長執行役員の西本達也氏、企業戦略室担当で専務執行役員の荒木隆光氏が参加した。
ニデックによれば、会談では「幅広く長時間にわたり質疑応答を実施した」。そして、浙江省金型協会から「金型メーカーの疑問が緩和されたとの表明があった」とする。
さらに、浙江省金型協会 執行会長の周根興氏からは「牧野フライス製作所の買収に関してニデック幹部とその後の綿密な意見交換を行うための強固な基盤を築くことができた。協会は今後も引き続き架け橋の役割を果たし、業界内の交流と協力のプラットフォームをさらに構築し、業界の持続的かつ健全な発展を促進し、より高いレベルへと引き上げていきたい」「今後浙江省金型協会はニデックとの交流をさらに深めていきたい」などのコメントが得られたとしている。
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