Sigfox 0Gで物流分野を効率化するIoT活用プログラムを発表:製造業IoT
UnaBizは、Sigfox 0G技術を基盤とした「Sub0Gプログラム」を発表した。顧客が抱える資産追跡や在庫管理などの課題を解決しながら、EUの規制順守、ESG目標達成を支援する。
UnaBizは2025年1月23日、Sigfox 0G技術を基盤とした「Sub0Gプログラム」を発表した。主にサプライチェーンと物流分野を対象に、低コストかつ大規模なIoT(モノのインターネット)活用を支援する。
Sub0Gプログラムは、顧客が抱える資産追跡や在庫管理などの課題を解決しながら、EUの「企業持続可能性報告指令(CSRD)」などの規制の順守やESG(環境、社会、ガバナンス)目標達成を支援する仕組みだ。ネットワーク、デバイス、チップセットを簡素化し、ML(機械学習)に対応したサービスを活用することで、高度な分析に利用可能な、正確で信頼性の高いデータを収集できるようになる。
対象とするのは、10米ドルの木製パレットや15米ドルのプラスチック製コンテナなど、比較的安価で導入しやすい、繰り返し使用可能な資産となる。高精度な位置情報なしでも有益なトラッキングデータを提供し、大規模IoT運用を効率化できる。
同プログラムは、NXP SemiconductorsやLinxens、Zinergyなどティア1産業の協力を得て、スマートラベルのような低コストのデバイスを提供する。また、AI(人工知能)やMLを活用した「Sigfox Atlas」のような高度な位置情報サービスにより、BLE(Bluetooth Low Energy)やRFIDに代わる、効率的で拡張性の高い代替手段を提供する。
さらに、リチウムイオン電池を使わない電力や低消費電力設計により、経済性と環境負荷低減の両面で従来技術を上回る、優れた電力ソリューションを提供する。
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