無線周波数の監視と脅威の検出、位置特定ができるワイヤレスセンサー:産業制御システムのセキュリティ
Nozomi Networksは、無線周波数を監視するワイヤレスセンサー「Nozomi Guardian Air」を発売した。不許可の無線周波数の検出、脅威の可能性のある無線周波数の接近、無線を悪用した攻撃の検出と位置の特定ができる。
Nozomi Networksは2024年12月14日、無線周波数を監視するワイヤレスセンサー「Nozomi Guardian Air」の国内販売開始を発表した。提供方法や価格については、同社およびパートナーへの問い合わせが必要だ。
新製品は、不許可の無線周波数の検出、脅威になる可能性のある無線周波数の接近、無線を悪用した攻撃の検出と位置の特定が可能。Wi-FiやBluetoothに加え、セルラー、GPS、LoRaWAN、2.4GHz帯を使用するIEEE 802.15.4などに対応し、ワイヤレス資産と攻撃対象領域を即座に可視化する。
AI(人工知能)駆動型分析による資産の可視化、リアルタイム監視、脅威検出機能を搭載し、脅威を検出すると三角測量を用いて位置を特定できるため、セキュリティチームが迅速に対応して影響を最小限に抑制できる。無線を悪用したサイバー脅威から重要インフラを保護することで、産業用制御システム周辺の無線環境の信頼性を向上させ、業務継続性を確保する。
Nozomi Guardian Airが入手したデータは、他のネットワークデータとともにNozomi Vantageに集約され、有線だけでなく無線環境も含めたOT(制御技術)およびIoT(モノのインターネット)環境の全体像の把握が可能になる。同社が提供するクラウド型プラットフォームと組み合わせた柔軟な販売とサポート体制により、さまざまな実装シーンに対応する。
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