PCI Expressを7スロット搭載できるHPC向けハイエンド産業用コンピュータ:FAニュース
コンテックは、PCI Expressを7スロット搭載できる、HPC向けハイエンド産業用コンピュータ「Solution-ePC MR44000」シリーズを発表した。「インテル C741」チップセットを搭載し、第5世代インテルXeonスケーラブルプロセッサに対応する。
コンテックは2024年11月28日、PCI Expressを7スロット搭載できる、HPC(High Performance Computing)向けハイエンド産業用コンピュータ「Solution-ePC MR44000」シリーズを発売した。価格はオープンとなる。
新製品は、「インテル C741」チップセットを搭載しており、第5世代インテルXeonスケーラブルプロセッサ「Emerald Rapids」に対応している。4Uラックマウントの筐体を採用し、長期供給が可能な32コア64スレッドの高性能メニーコアCPU「Xeon Gold 6530」と高速メモリDDR5-5600に対応したことで、高い処理能力を発揮する。
拡張スロットは、PCI Express(x16)×4とPCI Express(x4)×3を装備し、最大7スロットを拡張可能。高速のグラフィックボードや、同社が提供するさまざまな計測、制御用ボードが実装できる。また、10GBASE-T×2と2.5GBASE-T×1のイーサネットポートに加え、USB 3.2 Gen1×6、USB 2.0×2、RS-232C×1、VGA×1など豊富なインタフェースによる高い拡張性を備える。
AI(人工知能)モデルの学習や推論処理、画像処理など、高負荷な作業に対応できるHPC、GPUコンピューティング環境を提供する。さらに、長期の製品供給や修理保守サービスの提供により、ライフサイクルコストの削減にも貢献する。
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