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半導体市場の拡大に対応、高純度硝酸の生産能力を約30%増強へ:工場ニュース
UBEは、宇部ケミカル工場にて高純度硝酸の生産能力増強を決定した。2024度初頭に増設した製造設備に続き、今回の新規設備建設計画では生産能力を現在より約30%増強する予定だ。
UBEは2024年11月28日、山口県宇部市にある宇部ケミカル工場にて高純度硝酸の生産能力増強を決定したと発表した。同年度初頭に増設した製造設備に続き、今回の新規設備建設計画では生産能力を現在より約30%増強する予定だ。
半導体市場は、生成AI(人工知能)やデータセンター、モビリティなど、高度ICT社会に向けて需要拡大が見込まれている。それに伴い、洗浄やエッチング工程に使われる高純度硝酸の市場も成長が予想されることから、同社は今回の生産能力増強を決定した。
同社の高純度硝酸は、1986年の生産開始以来、国内外の多くの半導体製造工程で採用されている。これまで、半導体市場の拡大に応じて生産能力を段階的に増やし、国内シェアを高く維持してきた。
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