連載
弾が勢いよく飛び出す「おもちゃの銃」の仕組み:100円均一でモノの仕組みを考える(6)(3/4 ページ)
本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を考察します。連載第6回のお題は「おもちゃの銃」です。
おもちゃの銃の本体を確認
ここで少し、おもちゃの銃の本体についても確認してみましょう。
本体は、左右分割構造になっており、本体の裏面(内側)にはリンクバーやスプリング、弾をセットでき、それらを摺動させるための溝などのガイドが設けられています。
各部品を本体にセットし、左右を合わせボルトで締めることでおもちゃの銃が完成します。
本体を左右に分割しているので、金型としては深さが浅くアンダーカットのない形状をしています。
サバイバルゲームなどで使うエアガンのような高額なものになると、より本物の銃に近い構造となるため、本体と銃身(弾丸の通路)は基本的に別部品となります。また、銃身は左右分割しておらず、筒状になっている場合がほとんどです。
このように銃身が筒状の形状をしていると、筒の内部がアンダーカットとなるため、金型でアンダーカットの処理が必要になります。筒の内部を全て処理することになりますので、筒の全長が長いほど処理するためのストロークも長くなり、その分、金型のサイズが大きくなります。高価格なエアガンなどはより本物に近づけるため、金型の構造が複雑になっても、見た目の質感や外観を重要視して製作されます。
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