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JFEエンジニアリングらが廃棄物ケミカルリサイクル技術の小型実証設備を建設:リサイクルニュース
JFEエンジニアリングとJ&T環境は、JFEスチール東日本製鉄所(千葉市中央区)の敷地内で廃棄物ケミカルリサイクル技術の小型実証設備を建設する。
JFEエンジニアリングとJ&T環境は2024年11月7日、廃棄物ケミカルリサイクル技術の小型実証設備の建設工事を開始するに当たり、同年10月31日にJFEスチール東日本製鉄所(千葉市中央区)の敷地内に立地するJ&T環境千葉リサイクルセンター内の実証設備建設予定地で起工式を行ったと発表した。
今回の設備は、同年2月にNEDOグリーンイノベーション基金事業「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」に採択された「ガス化改質と微生物を用いたエタノール製造による廃棄物ケミカルリサイクル技術の開発」の実証試験を行うために建設される。
この実証は、廃棄物のケミカルリサイクル用途向けに最適化された新しい廃棄物ガス化技術や精製合成ガスの製造技術の確立を目的としている。両技術の名称は「C-PhoeniX Process」だ。
C-PhoeniX Processは、廃棄物から水素と一酸化炭素が主成分の精製合成ガスを安定して製造し、そのガスをプラスチックや持続可能な航空燃料(SAF)の原料、水素源として使える技術だ。
同技術を実証する今回の設備は2025年度下期に運転を開始し、2026年度に実証試験を完了する予定。なお、実証期間は2024〜2026年度で、同設備の処理能力は1日当たり20トンとなる。
今後両社は廃棄物の処理スキームを開発/確立し、2030年度までに廃棄物ケミカルリサイクル技術の社会実装を目指す。
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