若手技術者の就職、転職に関する意識調査――企業サイトやSNSの影響は:キャリアニュース
メディア総研が「若手技術者の就職、転職に関する意識調査」の結果を発表した。勤務先を見つけたきっかけを、企業のサイトやSNSと回答した人の約78%が、入社まで企業サイトやSNSを頻繁に確認していた。
メディア総研は2024年10月24日、「若手技術者の就職、転職に関する意識調査」の結果を発表した。
同調査の対象者は、直近3年以内に製造、建設、鉄鋼会社に就職、転職した20代の技術者で、100人から有効回答を得た。
はじめに、現在勤めている会社を見つけたきっかけを尋ねたところ、最も多かったのは「就職、転職サイト」(44.0%)だった。次いで「企業の採用サイト」(30.0%)、「企業のコーポレートサイト」(15.0%)、「企業のSNS(X、Facebookなど)」(14.0%)となった。
現在勤めている会社を見つけたきっかけとして、「企業の採用サイト」「企業のコーポレートサイト」「企業のSNS(X、Facebookなど)」と回答した人に、それらのサイトやSNSを、企業に興味を持った日から入社までどのくらいの頻度で見ていたかを尋ねたところ、「かなり頻繁」が20.0%、「やや頻繁」が57.8%となり、77.8%が頻繁に見ていたことが分かった。
企業のサイトやSNSが充実していないと応募をためらう人も
また、現在勤めている会社を見つけたきっかけとして、「企業のコーポレートサイト」「企業の採用サイト」「企業のSNS(X、Facebookなど)」と回答した人に「コーポレートサイト、採用サイト、企業SNSの有無や充実度によっては、その企業への応募を躊躇(ちゅうちょ)する場合がありますか」と尋ねた。その結果、「非常に当てはまる」が15.6%、「やや当てはまる」が62.2%となった。
コーポレートサイト、採用サイト、企業SNSの有無や充実度によってはその企業への応募を躊躇する場合がある(非常に当てはまる、やや当てはまる)と回答した人に、その理由を尋ねたところ、トップ3は1位が「新入社員、中途社員への期待が低いと感じるから」(60.0%)、2位が「採用情報が分かりにくく応募しにくいから」(45.7%)、3位は同率で「古臭く感じるから」「企業文化や働き方が不明確で不安だから」(40.0%)だった。
最初の質問で尋ねた、現在勤めている会社を見つけたきっかけとして「企業のコーポレートサイト」「企業の採用サイト」「企業のSNS(X、Facebookなど)」と回答した人に、コーポレートサイト、採用サイト、企業SNSが充実していると感じるのはどのような場合かを尋ねた。1位は「デザインが見やすく魅力的」(46.7%)で、2位が「採用情報が分かりやすい」(42.2%)、3位「社員のインタビューや声が多い」(40.0%)、4位「更新頻度が高い」(37.8%)、5位は同率で「企業のビジョンやミッションが明確」「福利厚生や給与情報が明確に記載されている」(31.1%)だった。
続いて、直近の就職、転職活動において、コーポレートサイト、採用サイト、企業SNSがない、または充実していない企業に応募をしたか尋ねたところ、50%が「いいえ」と回答した。
企業に積極的に公開してほしいと感じることは、「福利厚生や給与の詳細」(41.0%)が最も多かった。次いで「採用プロセスや選考基準」(36.0%)、「社員の日常やインタビュー」(35.0%)、「企業の成長戦略や将来計画」「内定までの期間やスケジュール」(同率29.0%)となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「いいから黙ってやれ!」じゃダメ! ――ちゃんと議論して、コンセンサスを取ろう
手っ取り早く結論や答えを求めるのではなく、議論でお互いの理解を深める! 日本人技術者が苦手なコンセンサスを押さえよう。 - 小学生が若手技術者と製品開発――その狙いと可能性
スマートグラスという最先端の情報機器を使って小学生が製品開発を体験。「誰に、どのように伝えれば関心や理解を得られるか」というコミュニケーションのあり方について学ぶと同時に、サポート側の若手社員にもコミュニケーションスキルの向上効果をもたらしている。 - AUTOSAR人材の育成に向けた提言(後編)「研修」の前提を一緒に見直しませんか?
車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。連載の第11回では、AUTOSARの人材育成に関わる「研修」の現状について取り上げる。 - 若手社員が語る工場DXの道のり、アロンアルファの東亞合成はどのように歩んだのか
アロンアルファで知られる東亞合成は、2017年に立ち上げたIoTプロジェクトを契機に工場DXに向けた取り組みを進めてきた。待望の工場経験者として同プロジェクトに迎えられた若手社員である同社の伊藤彰啓氏に、紆余曲折を経て歩んできたその道のりについて聞いた。 - 技術者派遣は不景気に強い? 向いているのはどんな人?
エンジニアの働き方の一つに「技術者派遣」がある。“生涯ずっとエンジニア”も夢ではなく、好奇心旺盛でチャレンジしたい人にお勧めな、技術者派遣とその魅力について転職コンサルタントに話を聞いた。 - 日本信号の若手設計者が推進した自動設計ツールの整備と技術者下克上
標準化やモジュール化を進めても、時間の要する個別設計はなくならない。顧客の要望に応え、いち早く製品を市場に投入するにはどうしたらよいか。こうした課題に対し、日本信号は若手設計者を中心に自動設計ツールの整備を進め、手間の掛かる都度設計業務の効率化に取り組む。