腰補助用アシストスーツ2モデルを追加、農作業や高所作業の負担を軽減:ロボット開発ニュース
イノフィスは、腰補助用「マッスルスーツSoft-Power EASY-LIFT」「マッスルスーツHARNESS PLUS」を発売する。農作業や介護、高所作業の身体的負担の軽減を通じ、採用難や事業継続リスクといった課題解決に貢献する。
イノフィスは2024年10月2日、腰補助用「マッスルスーツSoft-Power EASY-LIFT(ソフトパワーイージーリフト)」「マッスルスーツHARNESS PLUS(ハーネスプラス)」を、同年10月21日に発売すると発表した。
マッスルスーツSoft-Power EASY-LIFTは、農作業や介護、個人運送、建設作業など幅広い用途向けに、価格を抑えたエントリーモデルとして提供する。従来モデルのアシスト力はそのままに、本体重量は310gと軽量で動きやすく簡単に装着でき、洗濯にも対応する。これまで費用面で導入が難しかった小規模事業者や個人の導入を促し、作業従事者の腰部の負担を33%軽減する。適応身長150〜200cmの1サイズを提供し、価格は2万2000円(税込)となる。
マッスルスーツHarness Plusは、フルハーネス安全帯に取り付けて使用する高所作業向けアシストスーツだ。配筋工事などの長時間の中腰作業や、建設資材運搬時などの腰の負担を軽減する。藤井電工による安全落下試験を実施し、同社製フルハーネスX型の規格に適合する。本体重量は210gと軽く簡単に装着でき、洗濯にも対応する。適応身長150〜200cmの1サイズを提供し、価格は現在のところ未定となっている。
2014年の発売以来、これまで6モデルの「腰補助用マッスルスーツ」を展開し、大手企業から官公庁まで幅広い業種に導入してきた。新たな2モデルは、これまで対応しきれていなかった業種や事業規模に向けて設計しており、身体的負担の軽減を通じて採用難や事業継続リスクといった業界の課題解決に貢献する。
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