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現場と経営層で導入効果の認識にギャップ 設備保全システムの調査結果発表:製造マネジメントニュース
八千代ソリューションズは、「設備保全システムの利用状況に関する調査」結果を発表した。システム導入の効果に関しては、経営層と担当者層で大きなギャップがあることが分かった。
八千代ソリューションズは2024年9月13日、「設備保全システムの利用状況に関する調査」結果を発表した。全国の製造業、建設業、鉄鋼業の設備保全担当者500人を対象に、インターネットを通じて調査を実施した。
設備保全業務の課題としては、「故障・修理に時間がかかる」(52.4%)が最も多く、「保全業務が属人化しており、引継ぎが困難」(50.2%)が続いた。
また、設備保全管理システムの利用者に、メインで使用しているシステムの主な特徴を聞いたところ、「紙資料に書き写すことなく、保全記録をまとめることができる」が60.5%と最も多かった。他に「点検などのスケジュール管理がしやすくなる」(59.7%)や、「バラバラの記録を1カ所にまとめることができる」(58.1%)が半数を超えた。
一方でシステム導入の効果は、「現場での点検記録の時間を短縮できる」と感じている割合が経営層と担当者層でギャップがあることが分かった。経営層では86%が短縮できると実感しているが、担当者層では33%にとどまっている。
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