核融合炉の中に入ったような体験ができるVRコンテンツを公開:VRニュース
サイバネットシステムは、六ヶ所フュージョンエネルギー研究所が開催したイベントに「核融合炉VR」を出展した。ヘッドマウントディスプレイを装着して、実物大の核融合炉の中に入ったような体験ができる。
サイバネットシステムは2024年8月28日、量子科学技術研究開発機構 六ヶ所フュージョンエネルギー研究所が同年7月28日に開催した施設公開イベントに、「核融合炉VR」を出展したと発表した。
核融合炉VRは、サイバネットシステムが販売、サポートするVR(仮想現実)設計レビュー支援システム「バーチャルデザインレビュー」(以下、VDR)を活用したコンテンツだ。核融合反応による発電システムの理解を深め、広く周知することを目的に、VDRを活用して制作した。
施設公開イベントは、青森県上北郡にある六ヶ所フュージョンエネルギー研究所が研究所の活動を広く知ってもらうために年に1回開催している。核融合炉VRは、今回のイベントで初めて公開され、来場者のうち約80人の参加者がヘッドマウントディスプレイを装着し、高さ30m、幅30mのトカマク型核融合炉(実物大)の中に入ったような体験をした。
工学的な専門用語を知らない人に核融合の説明をするのは非常に難しいが、核融合炉をVRで可視化し、再現性の高いモデルを内側から見せることで、プラズマの場所、コイルや磁石の動き、それらが熱くなる仕組みを、本物の核融合炉よりも分かりやすく説明できる。
VDRは、VRを利用したコミュニケーションツールで、データ変換などをしなくても3D CAD形状を直接VR空間に投影できる。同一のVR空間の中で、遠隔地のメンバーを含む複数の人がコミュニケーションを取りながらレビューできるため、その場で設計を変更したり、VR空間でリアルタイムに確認したりできる。
六ヶ所フュージョンエネルギー研究所は、核融合反応で発生するエネルギーにより電力を生み出す発電システムを研究、開発している。
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