パナソニックがロボット用インパクトレンチ 協働ロボも接続可能、データは無線で:第3回 スマート工場 EXPO[秋]
パナソニック エレクトリックワークス社は「第3回 Factory Innovation Week[秋]」の構成展の1つである「第3回 スマート工場 EXPO[秋]」において、工場の組み立て作業を支援するロボット用インパクトレンチ「ロボテックインパクト」を出展した。ロボテックインパクトの販売は2024年12月から開始する。
パナソニック エレクトリックワークス社は「第3回 Factory Innovation Week[秋]」(2024年9月4〜6日、幕張メッセ)の構成展の1つである「第3回 スマート工場 EXPO[秋]」において、工場の組み立て作業を支援するロボット用インパクトレンチ「ロボテックインパクト」を出展した。販売は2024年12月から開始し、販売目標は年間500台としている。
低反力で高出力、無線で作業アシスト機能を設定
少子高齢化で各業界の人手不足が課題となる中、さまざまな現場作業の自動化が求められている。その中で注目されているのが協働ロボットだ。リスクアセスメントを適切に行うことで、安全柵を設けずに稼働させることができる。限られた工場スペースでも導入でき、台車などと組み合わせればロボットの移設も容易だ。
ロボテックインパクトは、小型の協働ロボットにも接続できるインパクトレンチとして開発された。
打撃式インパクト機構を採用しているため、低反力ながら高出力を実現し、作業時の反力によるロボットへの影響も最小限に抑えて連続作業性に優れている。
本体には、締付トルクによる軸のねじれを磁力に置き換え、その磁界を測定することでトルク値を測る磁歪式センサーを搭載しており、トルク値のほか、締め付け角度、波形、作業時間などの各種データを無線で取得可能だ。各製造工程を細かく数値化、見える化し分析することで、製造ロスの削減や生産性の向上、高品質性の訴求に活用できる。
ボルトかじり検出機能で、ボルト手挿入時の角度ばらつきを補正し、適切な締付をサポートする。ボルトのネジ山を母材のネジ溝に合わせるため最初に任意で設定した回転回数で逆回転動作を実施。自動化工程でもボルトかじりの発生を抑制する。これら各種作業アシスト機能の設定も無線通信で可能だ。
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