鉄道事業者向けの移動制約者案内業務支援サービスをリニューアル:モビリティサービス
日立製作所は、車いすや白杖などの顧客を対象とした、鉄道事業者向けの移動制約者案内業務支援サービスをリニューアルした。相互直通運転連携オプションなど、個々に導入可能な4つのオプション機能を新たに追加している。
日立製作所は2024年8月8日、車いすや白杖などの顧客を対象とした、鉄道事業者向けの移動制約者案内業務支援サービスをリニューアルしたと発表した。
今回のリニューアルでは、相互直通運転連携オプション、乗り換え連携オプション、乗車位置検知オプションおよび待機位置誤り防止オプション、事前受付オプションと個々に導入可能な4つのオプション機能を新たに追加している。
相互直通運転連携オプションは、対象者が相互直通運転されている列車を利用するケースに対応する。乗車駅および降車駅が直通先の路線の駅であったとしても、駅係員が自社路線内での案内業務と同じようにスマートデバイスを用いることで、情報伝達できる機能となっている。
乗り換え連携オプションは、対象者が乗り換え専用改札を介して他社路線に乗り換えるケースに対応する。相互直通運転連携オプションと同じく、駅係員が自社路線内での案内業務のようにスマートデバイスを用いることで情報伝達できる。顧客側は、乗り換えの度に各事業者に降車駅の情報などを伝える必要がなくなり、利便性が高まる。
乗車位置検知オプションおよび待機位置誤り防止オプションは、乗降ドア位置付近のホームドアやホーム上に設置したICタグをスマートデバイスで読み込むことで、乗降ドア位置を案内情報として登録できる。降車駅側でも、列車到着前にICタグを読み込むことで、正しい位置で待機できているかどうかを確認可能。降車駅係員の待機場所間違い防止に寄与する。
事前受付オプションは、利用前日以前でも、Webサイトを介して対象者からの案内依頼を受け付けられる機能だ。乗車したい列車をあらかじめ指定する方法と、乗車駅や降車駅、来駅予定時間帯を指定する方法のいずれかに対応可能。乗車駅での駅係員による入力情報を削減する他、顧客の待ち時間も短縮する。また、顧客側は口頭で伝える必要がなくなり、以前と同じ経路を利用する場合は過去履歴から入力可能となる。
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