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国内製造業の稼ぐ力向上に必要な「CX」 グローバルな組織力強化をものづくり白書2024を読み解く(1)(4/5 ページ)

日本のモノづくりの現状を示す「2024年版ものづくり白書」が2024年5月に公開された。本連載では3回にわたって「2024年版ものづくり白書」の内容を紹介していく。

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事業機会の拡大に向けたビジネスモデルの変革が必要

 「稼ぐ力」の向上に向けたDXを実現するためのツールとして、製造事業者の工程/プロセスの効率化、最適化や、高付加価値化をサポートするさまざまな機器、ソフトウェア、サービスの領域が発展している。また、自社の製造プロセスなどをデジタル化してさまざまな機器、ソフトウェア、サービスに落とし込み、新たな事業として展開する流れも加速している。

 2024年版ものづくり白書では、そのような機器、ソフトウェア、サービスを、「製造ソリューション」と定義(図18)し、製造ソリューションの世界トップ企業の機器、ソフトウェア、サービスを、その特徴から分類している。

図18:製造ソリューションの範囲、定義[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書
図18:製造ソリューションの範囲、定義[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書

 その結果、(1)標準化・モジュール化(他の機器・サービスと接続が可能である機能)、(2)プラットフォーム(機器/サービスをワンストップで提供する機能)、(3)コンサルティング(顧客の価値向上を考え、顧客の課題の上流(戦略等)を提案する機能)、(4)アフターメンテナンス・サービス(売り切りだけではなく、修理/保全などのサービスを提供する機能)の4機能に大きく分けられる(図19)。そして、製造ソリューションの世界トップ企業のソリューションはこれら4機能を掛け合わせた競争力を有すると分析しており(図20)、今後は日本においても、「モノを作って売る」だけではない、モノづくりにおけるビジネスモデルの変革が必要になるとしている。

図19:製造ソリューション事業者の価値提供モデル[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書
図19:製造ソリューション事業者の価値提供モデル[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書
図20:世界トップ企業の競争力4軸[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書
図20:世界トップ企業の競争力4軸[クリックして拡大] 出所:2024年版ものづくり白書

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